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山中、ネリに完敗認めつつも苦言「本当に人として失格だなと」

[ 2018年3月1日 21:39 ]

笑顔で記者会見を終える山中
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチが1日、東京・両国国技館で行われ、挑戦者の同級1位・山中慎介(35=帝拳)が前王者のルイス・ネリ(23=メキシコ)に2回TKO負けを喫し、昨年8月以来の王座返り咲きはならなかった。山中は試合後に会見を行い、現役引退を表明した。一問一答は以下の通り。

 ―ネリの体重超過あった中、結果をどう受け止める。

 「僕より強かったというだけ。本当に体も柔らかくていい選手。ただ、ルールがあるので、本当に人として失格だなと。いらつきが収まらなかった。これからはちゃんとしてほしい。ボクシング界全体で厳しくしてほしい」

 ――相手の体のことで影響はあったか。

 「相手の体重のことは気にせず、万全をつくることを意識して計量後はやっていました」

 ――ネリのパンチは威力あったか。

 「利くパンチは見えないが、それをもらってしまったので、ちょっと慌てた部分ある。3回倒れているので、パンチは以前よりは感じた。前の試合よりは感じた」

 ――以前より強いネリのパンチ力は体重と関係している?

 「全くないとは言えないが、だからこそボクシング界全体のルールを厳しくしないとファンも納得いかない」

 ――納得できるか?

 「自分はしっかり万全の状態に仕上げた。スタートは悪くなかった。相手が出てきたい時に悪いところが出てしまった。早いラウンドではあったが、まあ納得はしている」

 ――今後どうする?

 「もちろんこれが最後です。これで終わりです」

 ――どんな結果であろうがラストマッチと決めていたか。

 「今後についてというのを全く考えないようにしていた。それを考えることによって自分の実力も落ちるような気もしてた。はっきりと決める感じではなかったが、なにも考えずにいた」

 ――長男・豪祐くんがボクシングでパパみたいになりたいと言っていた。

 「こんな風にいっぱい泣かないといけない」

 ――神の左とはどういうものだった?

 「最後まで頼りにしていた1番の武器。今回不発に終わったが、何年経ってもパパの左は強かったと子供たちにも言える」。

 ――試合後もありがとうという言葉が会場に響いた。

 「“ありがとう”はこっちの方。デビューした時は僕からチケット買ってくれた人は20人だったけど、何千人もの方が必死になって応援してくれていたので、本当にうれしかったですし、気持ち良かった」

 ――ファンへひと言。

 「本当に皆さんには感謝しかない。時間はかかるけれどお礼を言いたい。パッとしない僕を支えてくれたジムの皆さんには本当に感謝しているし、応援団もここまで支えてくれて全ての人に感謝したい」

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