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比嘉大吾「すみません」初回KOでV2 涙目の具志堅会長「もう終わったの」

[ 2018年2月4日 20:52 ]

プロボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦   王者・比嘉大吾―同級9位モイセス・フエンテス ( 2018年2月4日    沖縄県立武道館 )

試合後、比嘉(左)と笑顔でインタビューを答える具志堅会長
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 狙って、奪ったKO劇だった。王者・比嘉大吾(22=白井・具志堅)が、挑戦者で同級9位のモイセス・フエンテス(30=メキシコ)を1回2分32秒にKOで下し、2度目の防衛に成功。積極的に前に出てくる挑戦者はかっこうの獲物だった。

 立ち上がりの1回、比嘉は右ボディーストレートであっけなくキャンバスに沈めた。「高いお金を払って1ラウンドで終わってすみません。TV局の皆さんもすみませんでした。倒すと言って臨んだので、やっぱかっこいいですね。持ってる男ですね」。激闘の傷跡もなければ、汗もほんのわずか。15戦連続KO勝利は86年の元WBC世界スーパーライト級王者・浜田剛史(帝拳)、07年の牛若丸あきべぇ(協栄)の日本最多記録に並ぶ史上3人目の快挙となった。

 沖縄での世界戦開催は所属ジムの会長で、同県石垣島出身の具志堅用高会長(62)が現役時代の81年にWBA世界ライトフライ級タイトルマッチでペドロ・フローレス(メキシコ)に12回KO負けで、同王座の14連続防衛に失敗して以来。同県浦添市出身の愛弟子がその無念を晴らした。そんな比嘉に具志堅会長は「もう試合が終わった」とおどけ、潤んだ目を隠した。

 これでプロデビューから15連続KO勝利。「KOがなければただの世界王者。特別な王者になるためにもこれからもKOを続けたい」と比嘉。22歳のチャンプはまだまだ記録を伸ばし続ける。

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