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リナレス 3度目の防衛戦 2試合連続でサウスポーの強打者と対戦 WBA世界ライト級

[ 2018年1月23日 22:51 ]

昨年9月にWBAライト級王座2度目の防衛に成功したリナレス(中央)
Photo By ゲッティ=共同

 WBA世界ライト級王者ホルヘ・リナレス(32=ベネルエラ、帝拳)が27日(日本時間28日)、米カリフォルニア州イングルウッドのフォーラムで同級15位のメルシト・ヘスタ(30=フィリピン)を相手に3度目の防衛戦に臨む。リナレスは昨年9月、同じ会場で12年ロンドン五輪金メダリストのルーク・キャンベル(30=イギリス)を退けており、2試合連続でサウスポーの強打者と対戦することになる。

 フェザー級、スーパーフェザー級と合わせて3階級制覇を成し遂げているリナレスにとっては、13度目の世界戦でもある。格の違いを見せつけたい王者は「ヘスタはスピードのある優れた選手。いい試合になると思う」と対戦を楽しみにしている様子だ。そして「これをクリアして年末には日本でも戦いたい」と話している。なお、リナレス―ヘスタのWBA世界ライト級タイトルマッチは28日(日)正午からWOWOWプライムで生中継される。



■「ヘスタはスピードのあるサウスポー。戦うのが楽しみ」



 ――試合が決まったとき、どう思いましたか。



 リナレス「2月か3月になるかもしれないと思っていたので、早く試合ができるのでうれしいですね。前回のキャンベルに続いてサウスポーとの対戦なので大歓迎です。調子はいいし、モチベーションも高いですよ」



 ――昨年9月の試合から4カ月での試合ですが、ちょうどいい間隔ですか。



 「そうですね、3〜4カ月に一度のペースがベストですね。今年は3試合やりたい。年末には日本でも戦いたいと思っています」



 ――前回に続いて米国での試合となります。



 「このところ英国での試合が多く、大きなイベントに出ていなかったので、前回(米国)はうれしかった。今年は1月にロサンゼルスで戦って、次に英国、そして年末に日本で試合ができたらいいと思っています」



 ――2017年はアンソニー・クロラ(31=イギリス)、キャンベルと戦いましたが、それぞれの感想を聞かせてください。



 「クロラとの初戦(16年9月=リナレスの12回判定勝ち)は戦いにくかったけれど、リマッチは楽でした。一度戦ったあと、相手には策が少なかったと感じました。でも、タフでしたね。キャンベルは五輪チャンピオンで、リーチもあってスピードもあった。パンチ力もあったので戦いにくかったけれど、そんな選手に勝ったのでいい経験になりました」



 ――今回の挑戦者、ヘスタについてはどんな印象を持っていますか。



 「パンチ力があるかどうかは分からないけれど、スピードのあるサウスポーだと思います。タイトルがかかるのでモチベーションも高いだろうし、エキサイティングな試合をしたいですね。戦うのが楽しみです」



 ※ヘスタは03年10月にフィリピンでプロデビューし、14年3カ月のキャリアで34戦31勝(17KO)1敗2分けの戦績を収めている。唯一の敗北は12年12月、当時のIBF世界ライト級王者ミゲール・バスケス(メキシコ)に挑んで判定負けを喫したもの。その後は引き分けを挟んで5連勝(3KO)を収めている。07年から主戦場を米国にしている。サウスポーの好戦的なボクサーファイター型。かつてリナレスとはスパーリングをしたことがあるといい、「リナレスは成長したが、どう動くか、どう戦うのか分かっている。自分が不利の予想であることは分かっているが、試合では何が起こるか分からない。ベストを尽くす」と話している。



■山中らジムメートからも刺激



 ――同じライト級のWBC王者ミゲール・マイキー・ガルシア(30=米国)と戦うプランもあったと聞いています。



 「そう、マイキー・ガルシアは一番戦いたい相手。今はヘスタに勝つことしか考えていないけれど、そのあとでチャンスがあればマイキーとライト級で戦いたい。もしもライト級が難しいのならば、スーパーライト級でもやれます。ワシル・ロマチェンコ(29=ウクライナ、WBO世界S・フェザー級王者)とも対戦したい。彼の年末の試合(ギジェルモ・リゴンドーに6回終了TKO勝ち)も見ていたしね」



 ――山中選手の試合(3月1日、WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリと東京・両国国技館で再戦)も決まりました。



 「この前、久しぶりに山中選手とトレーニングキャンプをしました。(ヘスタと同じ)サウスポーだし、シャドーボクシングなどで感覚がつかめたので、個人的には本当によかった。山中選手も今度は絶対に勝てると思う。僕は敗戦にも意味があると思っているんです。僕は3回負けているけれど、それによって考えが変わる部分もあるし、モチベーションも変わる。だから次の試合は全然違う山中選手が見られると思います」



 ――今回の試合、そして今年にかける意気込みを聞かせてください。



 「まずは、“いつも応援してくれてありがとうございます”と日本のファンにお礼を言いたいですね。1月にロサンゼルスで戦うことが決まったので、その試合に向けて頑張ります。これからも負けられないし、また日本でも試合をしたいと思っています」

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2018年1月23日のニュース