尾川堅一 王座決定戦前にドーピング検査で陽性反応
ボクシングの帝拳ジムは19日、IBF世界スーパーフェザー級王者・尾川堅一(29=帝拳)が王座を獲得した昨年12月9日の同王座決定戦(米ネバダ州ラスベガス)前のドーピング検査で陽性反応を示したと発表した。
試合を管理するネバダ州コミッションから報告を受けたもので、同コミッションが1カ月以内に会議を開いて原因を究明するとしている。陽性反応を示したのはWADA(世界反ドーピング機関)によって12月5日午前8時頃に行われた検査のみで、試合後の検査では陰性だったという。
尾川は世界初挑戦となった王座決定戦でテビン・ファーマー(27=米国)に2―1で判定勝ちし、日本人として36年ぶりに米国で世界王座を獲得。ファーマー陣営は不満を示して再戦を要求し、IBFに却下されていた。
帝拳ジムは同日、本田明彦会長の名前で「ボクシングファンの方々、及び関係者の皆様に多大なるご迷惑、ご心配をおかけし大変申し訳ありません。心より反省するとともに、深くお詫び申し上げます」とリリースを発表。尾川が昨年7月に受けたWBCの血液、尿検査では全く問題がなかったとし、意図的な摂取を否定した。また、原因究明のために全面的に協力するとした上で「1カ月以内に出ますネバダ州コミッションの調査は、良い結果が出ると思っていますが、今後は2度とこのようなことがないよう選手、ジム関係者一同、細心の注意を払う所存でございます」とコメントを発表した。
18日まで沖縄で走り込みキャンプを行った尾川もジムを通じ、「このたびはお騒がせすることになってしまい、まことに申し訳ありません。陽性反応が出た事実は認めなければなりませんが、禁止薬物を意図的に摂取したことは絶対にありません」とコメントした。
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