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井岡一翔 衝撃の現役引退表明「きょうをもって引退します」

[ 2017年12月31日 23:15 ]

会見する井岡一翔
Photo By スポニチ

 プロボクシングの元世界3階級制覇王者で、11月にWBA世界フライ級王座を返上した井岡一翔(28=井岡)が31日、大みそか恒例のTBS特番「KYOKUGEN」(後6:00)に生出演し、現役引退を表明した。井岡はこの日までに日本ボクシングコミッション(JBC)に引退届を提出した。

 記者会見が生中継されるかたちで、スーツ姿で登場した一翔は「ボクシングを始めたきっかけでもある3階級制覇の夢をかなえた時に引退しようと思いました。きょうをもって引退します」とリングから去る決意を固めたことを明かした。

 続けて「2度目の防衛戦が(3階級制覇を成し遂げた時の)前王者との再戦で、その試合に勝ってこそ真の王者と考えてボクシングを続けました。防衛していく中で、自分のさらなる目標を見つけたので今年4月、5度目の防衛戦の前に決意しました。3階級制覇も妻の存在なしでは達成できなかったですし、防衛を続けられたのも妻の後押しがあったからです」といきさつを打ち明けた。2011年から昨年まで6年連続で大みそかの試合を中継してきた番組が、衝撃の現役引退表明の場となった。

 一翔は4月23日にノクノイ・シットプラサート(タイ)に判定勝ちし、5度目の防衛に成功してから試合をしていない。当初は大みそかに指名挑戦者と6度目の防衛戦を行う予定だったが、11月9日には井岡ジム会長で父の一法氏が一翔不在で会見し、「(大みそかに予定の)試合への準備が間に合えへんということで。(次は)指名試合で、相手を待たすわけにもいかないし。いったん返上しようということになった。WBAフライ級のベルト返上です」と王座返上を明言。また、会見で一法氏は「本人が身を引くというなら、ちゃんと引退式もやる。二つに一つ」と引退の可能性にも触れていた。

 一翔は5度目の防衛戦後の5月には歌手でタレントの谷村奈南(30)と結婚。一法氏によると、新居のある東京と練習拠点の所属ジムがある大阪とを行き来する生活が続いているとされていた。

 ◆井岡 一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日生まれ、堺市出身の28歳。中学からボクシングを始めて大阪・興国高で6冠達成。東農大に進んだが、北京五輪出場を逃し、09年4月プロデビュー。11年2月にプロ7戦目でWBC世界ミニマム級王座獲得。12年6月にWBA王者・八重樫東(大橋)との同級統一戦に勝ち日本人初の複数団体統一王者となる。同年12月、WBAライトフライ級王者。15年4月にWBA世界フライ級王者となり世界王座の3階級制覇を達成した。今年4月に5度目の防衛に成功も、11月に王座を返上した。通算戦績は23戦22勝(13KO)1敗。身長1メートル65。右ボクサーファイター。

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