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初防衛戦の木村翔 会長相手に12ラウンドに及ぶミット打ち「後半にいい形でKOできれば」

[ 2017年12月18日 16:00 ]

有吉会長(右)が持つミットにパンチを叩き込む木村
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBO世界フライ級王者・木村翔(29=青木)が18日、東京・高田馬場の青木ジムで初防衛戦(31日、東京・大田区総合体育館)へ向けた練習を公開した。スパーリングは行わなかったが、有吉将之会長を相手に12ラウンドに及ぶミット打ちを披露。1ラウンドを3分30秒に設定し、30秒休んでは再開というメニューを延々と続けて報道陣を驚かせた。

 2年前から取り組んでいるミット打ち12ラウンドは有吉会長の発案によるもので、ワンツー、トリプルを主体に6発や10発をまとめ打ちし、ラスト30秒は約120発打ちっ放し。4000発近く打ち込んだ計算になる木村は「ボクシングは12ラウンドしかないんで、そこでしっかり出せばいい」とケロリとした表情で話した。元WBC同級王者で現WBO同級1位の五十嵐俊幸(33=帝拳)を挑戦者に迎える初防衛戦へ向けては、11月12〜19日に香港で、同24日から12月8日まではタイで合宿を行い、タイでは1ラウンド4分間のスパーを2週間で計78ラウンド消化。「スタミナ強化は凄くできた。こっちで調整しても体力のもちかたが違う」と明かし、苦手だったというサウスポー対策も、再開から300ラウンド以上のスパーで「いい感じで仕上がっている」と自信を示した。

 7月に敵地・上海で五輪2連覇の前WBO同級王者・鄒市明(中国)を11回TKOで破る金星を挙げて戴冠。中国では有名人になったものの、日本国内では知名度は高くなく、タイ合宿出発前日までは酒配達のアルバイトに従事していた。鄒市明に勝ったご褒美も電動自転車とささやかなものだが、「途中に坂があるので練習で疲れるとつらい」という池袋の自宅からの通勤が5分短縮されて楽になったという。自転車通勤に比べて「足が鍛えられてない。そこが不安」と冗談めかして笑い、「1ラウンドから12ラウンドまで強いパンチを打つのが僕のスタイル。後半にいい形でKOできれば」と初防衛へ意気込んだ。

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2017年12月18日のニュース