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八重樫東 児童養護施設を訪問「将来の夢はいくつ持っていてもいい」

[ 2017年11月14日 18:29 ]

ボクシングジムに通う佐藤仁君(右)は八重樫東からサイン色紙をもらってピースサイン
Photo By スポニチ

 ボクシングの元世界3階級制覇王者・八重樫東(34=大橋)が14日、埼玉県春日部市の児童養護施設「子供の町」を訪れ、子どもたちと触れ合った。施設には虐待を受けるなど親元を離れている幼児から高校生まで136人が在籍。そのうちの1人、佐藤仁君(小6)が今夏から通う同市内のアマチュアジム「佐藤ボクシングフィットネスジム」の佐藤賢治代表が、大学時代の八重樫を指導していた縁で訪問が実現した。

 八重樫はボクシングという競技を説明し、自身が野球やバスケットボールで挫折した後、高校から始めたボクシングで世界王者になった経歴を紹介。「将来の夢はいくつ持っていてもいい。1つダメでも別の夢がかなうかもしれない」と語りかけた。その後はWBCのチャンピオンベルトを披露して触らせたり、グローブをつけてのボクシングごっこで子どもたちと一緒に体を動かした。

 これまで小学校などで講演する機会はあったものの、児童施設訪問は初めてという八重樫は「みんな明るくて元気で、子供らしい子供。楽しかった」と笑顔。「自分には可能性があると思ってほしい。環境が全てじゃない。場所にとらわれず、自分のやりたいことをやって、大人になって、それでも良かったと思える人間になってほしい」とエールを送った。「子供の町」の根岸昇施設長も「子どもたちに“本物”に触れてほしかった。子供の可能性がどこかでヒットするかもしれない」と八重樫が訪問した意義を説明した。

 5月にIBF世界ライトフライ級王座から陥落した八重樫は日本男子初の4階級制覇を目指し、スーパーフライ級に階級を上げて現役続行の意思を表明。再起戦は未定だが「スーパーフライ級は難しいと思った。フィジカル的なものでなく、自分の体格から考えてボクシングのやり方を変えなくちゃいけない。今までのような根性だけでは、しのげなくなっている」とスタイル変更の必要性を改めて口にした。

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