近藤明広 世界初挑戦へ「下馬評では圧倒的不利ですが、KOで番狂わせしたい」
11月4日に米ニューヨークでボクシングのIBF世界スーパーライト級王座決定戦に出場することが決まった同級3位の近藤明広(32=一力)が20日、都内で会見し、世界初挑戦への意気込みを語った。
WBC世界ヘビー級タイトルマッチの前座で、同級1位セルゲイ・リピネッツ(28=ロシア)と対戦する。「下馬評では圧倒的不利ですが、勝つイメージはできている。できればKOで番狂わせしたい。あと1カ月半、最高の準備をして臨みたい」と意気込んだ。
近藤は埼玉県加須市出身。中学までは野球で135キロを投げる速球派右腕で、今夏の甲子園で優勝した花咲徳栄高への進学も考えていたという。しかし、中3の時に畑山隆則が2階級制覇した試合をテレビで見て「自分もなれるのではと勘違いして」ボクシングを始めた。栃木・白鴎大足利高ではインターハイ準優勝、東洋大では村田諒太と同期生だが、プロ転向のために2年で中退。日東ジムからプロデビューし、ライト級で全日本新人王と日本王座を獲得した。だが、東洋太平洋王座への挑戦ができず、13年12月に引退届を提出。タイへ拠点を移して世界ランカー入りを狙うつもりでいたところ、一力ジム関係者に誘われて同ジムへ移籍した。昨年9月にWBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王座を獲得。世界ランク入りして世界挑戦のチャンスをつかんだ。
近藤は日本王座を獲得した時に不利の予想を覆して1回KO勝ちした例を挙げ、「ボクシング人生では強運の持ち主だった。きっと世界挑戦も決まるだろうなという気持ちはあった」とコメント。スーパーライト級の体をつくるため今年から低酸素トレ、体幹トレ、筋トレに取り組んでおり、「下半身がしっかりした感覚がある」と手応えを得ているという。「相手は思いきりパンチを打ち込んでくるファイターだが、後半に隙がある。前半を気持ちで耐えて、後半勝負で行きたい。ここが弱点じゃないかという部分も発見できた。そこを突く練習をしています」と明かした。
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