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新王者・山中 母へ贈るチャンピオンベルト「お礼言いたい」

[ 2017年8月28日 05:30 ]

WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦   ○同級1位・山中竜也 判定3―0 王者・福原辰弥● ( 2017年8月27日    熊本・芦北町民総合センター )

<WBO世界ミニアム級タイトルマッチ>新チャンピオンになった山中竜也は母の理恵さんとポーズを取る
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 世界初挑戦の山中竜也(22=真正)が福原辰弥(28=本田フィットネス)を3―0の判定で破り、新王者となった。真正ジムからは長谷川穂積、久保隼に続き3人目の世界王者。家庭の事情で高校進学を断念し、15歳からボクシングに打ち込んできた叩き上げが、頂点に上り詰めた。福原は初防衛に失敗した。

 自分のスタイルを貫いてタイトルを手にした。ボディーを連打する王者に冷静に対処。「相手の右ガードが下がったところで左フックを合わせようと。作戦通り」。3―0の判定結果を聞くと、誇らしげに両手を上げた。

 神戸から駆けつけた母・理恵さん(46)や5人の弟妹が見守る中、負けるわけにいかなかった。母は女手一つで6人の子供を育ててくれた。山中は15歳でプロボクサーになると決意。フットワークを生かすスタイルをつくり上げ、王者の座をつかんだ。理恵さんは「まだうそみたい…」と涙ぐんで、山中はリング上から「お母さんにお礼を言いたい」と呼び掛けた。憧れは同じジム出身で、元世界3階級王者の長谷川穂積氏。「長谷川さんみたいな凄いチャンピオンになりたい」。志高く次の一歩へ踏み出す。

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2017年8月28日のニュース