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具志堅氏 山中陥落にショックも再起期待「精神力強い人間」

[ 2017年8月16日 05:30 ]

WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦   ●王者・山中慎介 4回2分29秒TKO 同級1位ルイス・ネリ○ ( 2017年8月15日    島津アリーナ京都 )

<WBC世界バンタム級タイトルマッチ>解説席からリングを見つめる具志堅氏
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 自身が持つ世界王座13連続防衛の日本記録に、山中が並ぶと信じていた具志堅用高氏(62)は新王者誕生のアナウンスが響くリングをぼうぜんと見つめた。「タオルがちょっと早かったね」と振り返って、「あと1つでしたから、勝ってほしかった…」と声を落とした。

 この日はテレビの解説者として試合を見守った。試合までに何度か面会し、コンディションの良さを感じていたという。控室に出向くと「今日はしっかり見てください」と声を掛けられた。力強い言葉に頼もしさを覚えていただけに、まるで山中陣営の一員のように残念がった。

 王座から陥落したときの喪失感も誰よりも分かっている。81年3月、地元の沖縄でフローレス(メキシコ)に敗れ、14度目の防衛に失敗した。山中も南京都高で鍛錬を積んだ地で敗れ、「京都で散った。私も沖縄だった」と自身の経験と重ねていた。「僕と同じ気持ちだと思う。あの時はどん底に落とされた」と心中を思いやった。

 今後については「まずはゆっくり休んで」と勧めた。具志堅氏はベルトを失った試合で右目を痛め、引退。山中の今後については「しばらく判断できないと思う」と話した上で、「左ストレートは一番。精神力が強い人間だからできないことはないと思います」と再起へエールを送った。

 ▼長谷川穂積氏(元世界3階級制覇王者)残念。負けたけど、今までの素晴らしさはなくならない。どっちも紙一重だった。明日の夜やったら分からない。今夜はネリの夜だったということ。

 ▼拳四朗(WBC世界ライトフライ級王者)2回までは勝っていたと思う。勝負にいったんですから。(4回は)普通は退いたりする。感動しました。

 ▼久保隼(WBA世界スーパーバンタム級王者、南京都高OBで山中の後輩)リングに立ってみないと分からない距離感があったのかもしれない。憧れの先輩であることに変わりはない。

 ▼吉田沙保里(女子レスリング)一生懸命やって、ですから。(今後も)やるなら、同世代として応援します。

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2017年8月16日のニュース