京口 驚異の胸囲88センチ、1階級上を超越 王者粉砕も宣言
IBF世界ミニマム級タイトルマッチ 王者ホセ・アルグメド《12回戦》同級9位・京口紘人 ( 2017年7月23日 大田区総合体育館 )
予備検診が21日に都内で行われ、出場4選手とも異常なしと診断された。IBF世界ミニマム級タイトルマッチで世界初挑戦する京口紘人(23=ワタナベ)は胸囲88・8センチと、1階級上のライトフライ級の2選手よりも大きい数値を計測。厚みのある背中が生み出す最軽量級らしからぬパンチ力で、王者ホセ・アルグメド(28=メキシコ)のボディー粉砕を宣言した。
きれいに割れた王者の腹筋は板チョコを連想させた。検診中にアルグメドの体を観察した京口は「腹筋は凄いけど、思ったより大きく感じなかった。チョコレートみたいな腹筋をしている」と感想を口にして、「案外もろいっすよ、チョコレートは。パキッと割れる」と“粉砕”を予告。「減量するとチョコを食べたくなる。板チョコより生チョコが好きですけど」と笑った。
「疲れない程度で倒せたら。3、4ラウンドかな」。KOでの王座奪取をもくろむ京口の最大の武器が“肋骨粉砕悶絶(もんぜつ)左ボディー”と呼ばれる一撃だ。中1、2年時に大阪帝拳ジムで元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎に教わったものだが、7戦6KOの強打の源が「普段なら90センチ以上ある」(ワタナベジム・渡辺均会長)胸囲だ。
京口によると、空手道場を主宰する父・寛さん(49)の「遺伝」で、特に背中が分厚いという。広い背中にトレーニングで筋肉が付き、角度をつけたパンチを打てるようになったことでアマでは52勝中8勝のみだったKOが急増。減量中のこの日の胸囲は88・8センチだったが、王者アルグメドとWBA世界ライトフライ級王者・田口の84・5センチを大きく上回った。
アルグメドは20日の公開練習で「次はラスベガスへ行く」と明かした。9月16日のミドル級頂上決戦、ゴロフキン(カザフスタン)―アルバレス(メキシコ)の前座への登場を予定しているという。「プロだし、言わせておけばいいんじゃないですか。できないようにしますけど」。京口を“通過点”となめている王者を、後悔させる準備はできている。
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