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前日本ライト級王者・土屋修平 再起戦で勝つも現役引退を表明

[ 2017年6月30日 20:42 ]

試合後に引退を発表した土屋
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 ボクシングの前日本ライト級王者・土屋修平(30=角海老宝石)が30日、東京・後楽園ホールで行われた水藤翔太(28=とよはし)との8回戦に判定勝ちした後、リング上で現役引退を表明した。土屋は3月の日本王座の初防衛戦で現王者・西谷和宏(30=VADY)に8回TKO負けして王座から陥落し、この日が再起戦だった。プロ通算は28戦23勝(18KO)5敗。

 土屋によると、引退を考えるようになったのは6月に入る前ぐらいだったという。「スパーリングを始めたぐらいから(パンチに)反応できないことがあった。今日も何でもないパンチが効いちゃって、これは危ない、2ラウンドぐらいでまずいなと思った」と明かした。「90%ぐらいは(引退を)決めていて、最後に試合をやってみて決めようと思っていた」という。「僕のファイトスタイルは相手だけじゃなく、お客さんとも戦っていく。その戦い方ができなくなった。それは僕の中でプロじゃない。最高の見世物ができなくなったら一線を引いた方がいい」と説明した。

 常に激闘を繰り広げることで人気を呼んだ元2階級制覇王者アルトゥーロ・ガッティ(カナダ、故人)が憧れだった。「こういう戦い方は危ないとは知っているけど、自分1人ぐらい、そういうボクサーがいてもいいのでは。有名になれなかったかもしれないけど、来てくれた人たちの気持ちに少しでも残ってくれればと思っていた」と話し、「ガッティになりたかった。悔いはいっぱいあるけど、それも含めていいボクサー人生でした。ずっと勝ち続けても楽しいでしょうけど、浮き沈みがあるのが楽しいんですよね」と振り返った。「ボクシングは本当に世界一のスポーツ。最高ですよ。もっとメジャーにしたかったけど、力不足でした」と話すと、こらえきれずに涙。今後は白紙ながらボクシングに関わることを希望しており「僕よりいい選手がたくさんいる。そっちをみんなで取り上げて、盛り上げてください。ボクシングが大好きです。愛してます」と締めくくった。

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2017年6月30日のニュース