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恒成 初防衛戦へ練習公開、勝てば日本人王者2団体統一戦目指す

[ 2017年4月28日 05:30 ]

WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ   王者・田中恒成《12回戦》同級1位アンヘル・アコスタ ( 2017年5月20日    名古屋市・武田テバオーシャンアリーナ )

初防衛戦に向け、練習を公開した田中
Photo By 共同

 初防衛戦へ向けてWBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(21=畑中)が27日、名古屋市内で練習を公開した。防衛後の次戦には、同級日本人王者による2団体統一戦を目指すことをあらためて明言し、「(WBA王者の)田口選手、(IBF王者の)八重樫選手に関しては、実現へ動いていきたい」と名前を挙げてアピールした。

 昨年大みそかに、21歳6カ月の日本人最年少記録で2階級を制覇した自信にあふれていた。田中は公開スパーで、WBC地域王者になった実績を持つフィリピン選手を、スピードと連打で子供扱い。「いいパフォーマンスをする。しびれる戦いにしたい。もちろんKOします」と言い切った。

 スパー後、ドラムミットでパンチを受けた元WBC世界スーパーバンタム級王者でもある畑中清詞会長は「これをまともにくらったら死ぬわ。こんなヤツがオレの時代にいなくてよかった」と、愛弟子のパワーアップに太鼓判を押した。

 現在、主要4団体中3団体で日本人王者が君臨するライトフライ級で、天下統一することが陣営の野望だ。この日も恒成は、挑戦者アコスタの印象もそこそこに、IBF同級王者の八重樫東と、WBA同級王者の田口良一の名前を挙げて「ぜひやりたい」と統一戦を猛アピール。同会長も「どちらでもいい。並行してオファーを出していく」と明言した。勝てば、翌21日に東京で行われる八重樫のV3戦を視察するプランもある。

 日本人同士の2団体王者対決は、12年にWBC王者・井岡一翔とWBA王者・八重樫が戦ったミニマム級王座統一戦しかない。団体間のルールの違いや、中継局をどうするかなど難問があり、思惑はあっても立ち消えになるケースがほとんどだ。困難を乗り越えるためには、少なくともファンの後押しが必要。実績が16勝16KOとパーフェクトのアンヘル・アコスタ(26=プエルトリコ)は、そのためにはうってつけの相手だ。強敵を圧倒し、夢のビッグマッチ実現への機運を盛り上げたい。

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2017年4月28日のニュース