【浜田剛史の目】リナレス完勝!敵地でも冷静な対応で勢い乗せず

[ 2017年3月27日 08:58 ]

WBA・WBC世界ライトフライ級タイトツマッチ12回戦   ○王者ホルヘ・リナレス 判定3―0 ●WBA4位・WBC7位アンソニー・クローラ ( 2017年3月25日    英マンチャスター )

 【浜田剛史の目】 前回フルラウンドを戦い、お互いが手の内を分かっている再戦で、まずはクローラの方が戦い方を変えてきた。普段は相手にブロックの上から打たせて疲れさせるが、リナレスのパンチが切れるため、バックステップを踏んで空振りさせようとした。しかし、リナレスも力むことなく、空振りしても体力を消費しない打ち方に変えた。前回はブロックの上からでも打っていって9回以降は消耗したが、今回は臨機応変に対応したためスタミナも計算どおりだった。

 クローラは粘り強く、9回以降はポイントが取りづらい選手。対戦相手としては8回までに最低でも4ポイント上回っている必要があるだけに、リナレスが7回に奪ったダウンは大きかった。あれだけの敵地の大観衆の前でも常に冷静で、終盤に前へ出てきた相手にも無駄につきあわず、パンチを外すところは外して空振りさせるなど、勢いに乗せなかった。やろうとしたことが、ほぼ全部できた試合だった。

 次戦で戦う可能性がある正規王者のマイキー・ガルシア(米国)はリナレスと似た体形だが、パンチ力もテクニックもある。右ストレートと左フックに切れがあり、一瞬の隙を見逃さないため、少しでも気を抜いたり、スピードを落とすと危ない。リナレスにとってポイントとなるのは左ジャブのスピード。読まれるようなタイミングで打っていると、一瞬を突いてくるガルシアのハンドスピードが生きてしまう。当たらなくても2、3発速いのを出して寄せつけず、逆に相手を守りに入らせたい。先に流れをつかむためにも、特に序盤での左は重要だ。総合力は紙一重で、試合当日の2人のコンディションが勝敗を左右するかもしれない。(元WBC世界スーパーライト級王者)

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