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井岡V4で世界戦13勝!具志堅に次ぐ日本人歴代2位タイ

[ 2017年1月1日 05:30 ]

プロボクシングWBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦   ○王者・井岡一翔 7回2分51秒TKO 同級1位スタンプ・キャトニワット● ( 2016年12月31日    島津アリーナ京都 )

7R、左ボディで1度目のダウンを奪い舌を出す井岡
Photo By スポニチ

 WBA世界フライ級王者の井岡一翔は7回2分51秒、TKO勝利で同級暫定王者で1位のスタンプ・キャットニワットを下し、4度目の防衛に成功した。世界戦13勝は具志堅用高の14勝に次ぐ国内歴代2位タイとなった。年内の歴代1位到達も見えてきた井岡は今後、WBOとの2団体統一も視野に入れる。

 井岡の強烈なボディーがさく裂した。最初のダウンではなんとか立ち上がった挑戦者。しかし2度目のダウンでは、キャンバスに崩れ落ちた。7回2分51秒TKO勝利。世界戦では初のダウンを喫したが、倍返しでV4を達成した。

 「応援してくれた方、ジムの方、そして最愛の人に最大の感謝」。この日の登場曲は歌手でタレントの婚約者、谷村奈南が作詞作曲した未発表曲の「You and I」。そのプレゼントに3連続KO勝利で応えた。

 世界戦13勝目は長谷川穂積と並ぶ歴代2位で、現役では堂々トップ。2回にプロ4戦目以来のダウンを喫しても「ダメージはなかった。もう一度組み立てよう」と冷静だった。4回からはボディーが有効に決まり「判定では終わらせない」と連打で仕留めた。

 完成の域に近いテクニックには上積みの余地が少ない。「さらに上を狙うとなると、練習以外の部分が大事。食事とかに気を使うことが多くなった。コンディションの方が大切だと思うようになった」。以前から小麦由来の食事を制限する「グルテンフリー」に取り組んできたが、さらに白米も控えて発酵玄米に切り替え、万全の体調でこの日を迎えられた。

 そこには“内助の功”もある。フィアンセの谷村にいつも食事を作ってもらっているわけではないが「彼女は健康マニア。僕より体のことはずっと詳しいので」と助言を参考にしている。今後は昨秋、WBO同級世界王者になった中国の鄒(ゾウ)市明(シミン)との2団体統一戦がターゲット。井岡一法会長も「ファンも見たがっている」と後押しを明言した。2017年も王道をひた走る。

 ◆井岡 一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日生まれ、大阪府堺市出身の27歳。中学からボクシングを始めて大阪・興国高で6冠達成。東農大で北京五輪出場を目指すも07年全日本選手権決勝で敗れ日本代表を逃す。09年4月プロデビュー。11年2月にプロ7戦目でWBC世界ミニマム級王座獲得。これは当時の国内最速世界奪取記録。12年6月にWBAとの同級統一戦に勝ち日本人初の複数団体統一王者となる。同年12月、WBA世界ライトフライ級王者。15年4月にWBA世界フライ級王者となり3階級制覇を達成。身長1メートル65・4。右ボクサーファイター。

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2017年1月1日のニュース