フジ2年連続「RIZIN」中継、大みそか格闘技放送を復活させた理由

[ 2016年12月28日 07:00 ]

「RIZIN」に出場する山本美憂とミルコ・クロコップ(C)RIZIN FF/Sachiko Hotaka
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 フジテレビが大みそかに格闘技イベント「RIZIN」(29、31日さいたまスーパーアリーナ)を2年連続で放送する。昨年10年ぶりに地上波放送が復活した格闘技中継。今年は1時間拡大し、午後6時から11時45分まで5時間45分間の大型枠で展開する。昨年大会はファン垂ぜんの対戦カードや美人格闘家の登場が話題を呼び、大きな盛り上がりを見せた。2年連続となる大みそか中継を決定した理由、そして総合格闘技への思いを渋谷謙太郎編成メディア推進部長に聞いた。

◆渋谷部長「格闘技の祭典、年末の風物詩となるイベントをつくりたい」

 −−格闘技イベントの大みそか放送を復活させた理由を教えてください。

「去年のRIZIN設立時に、放送だけでなくイベントなども絡めた新たな風物詩をつくりたいねという発想がありました。これを見ないと年を越せないと感じるイベントはないかなと話しているうちに格闘技に行き着いた。様々な団体がありますが、それをまとめるイベントが出来たら大きなムーブメントが起こるのではないかなと。20年の東京五輪が決定しましたが、RIZINさんとメディアパートナーとしてタッグを組んで格闘技の五輪、格闘技の祭典をつくっていきたいと思っています」

 −−現在は種を蒔(ま)く段階ですか?

「そうですね。放送は2年連続となりますが、五輪のある20年ごろを目指して毎年やっていけるイベントにしようと思っています。もちろん手探りな部分もありますので今年の放送がゴールだとは思っていません。武道を含めて格闘技は日本から世界に発信できる数少ないコンテンツのひとつだと思う。RIZINさんが様々な団体の受け皿となり、テニスで言えばウィンブルドンのような“年末の埼玉は格闘技の聖地だよね”というイメージができて、将来その舞台に立つことを目標にする選手たちが出てくる大会にしたいです」

◆総合デビューの“神童・那須川天心”ら新スター出現に期待

 −−新スターの出現もイベント隆盛の鍵になります。

「那須川天心(なすかわ・てんしん)というキックボクシングの神童がいます。18歳とまだ若いのですが、キックで現在17戦全勝と向かうところ敵なし。今大会で総合デビューを果たします。キックと総合の二刀流で(RIZIN統括本部長の)高田延彦さんが“格闘技界の大谷翔平。那須川がこれからの格闘技界を背負っていく”と評価していました。初の総合でどこまでできるか楽しみです」

 −−裏番組ではTBS「KYOKUGEN」が同じジャンルのライバルになりそうです。

「もちろん視聴率は取りたいのですが、それ以上に格闘技イベントを“大みそかの風物詩”にしたいという気持ちが強いです」

 −−07年にPRIDEが消滅して以降、大規模イベントは少なくなり、ここ数年お茶の間と総合格闘技の繋がりにエアポケットが生じた印象がありました。

「私自身もそうなのですが、格闘技が好きという人は多い。もう一度、盛り上がるイベントをつくりたいなと思っています。世界を巻き込むムーブメントにしたい」

◆進化した格闘技イベント目指し、新たな映像表現にも挑戦

 −−RENAら女性格闘家のカードが多くなりました。

「10年前と一緒ではなく、進化したイベントにしたかった。女子格闘技を目玉の一つにしようという構想がありました。いまは女性の時代だし、男だけでなく女子の試合が面白いということも分かりました。かわいくてハングリー。実力も兼ね備えたスター性のある女子選手がいるのですが、フィーチャーされていない。RENAさん、山本美憂さんを筆頭にたくさんいます。ほかにもブラジルの柔術家で今回、ギャビ・ガルシアという凄い選手がいます。まだ日本では有名じゃないのですが、去年お会いしたときに度肝を抜かれた。1メートル86、体重95キロ。圧倒的な存在感なのですが、実際に会うと乙女な部分が魅力的な女性。彼女は新しいスターになれると思っています」

 −−進化したイベントを目指し、新たに取り組んでいることはありますか?

「RIZINさんはこちらからの提案に対して柔軟に応じてくださるので、いろいろなことに挑戦しようと思っています。VR(仮想現実)撮影や、360度撮影なども実験的に行っています。今年弊社ではVR事業部を立ち上げました。大みそかの放送ではVR事業部と協同して新しい映像表現ができないかなと考えています。例えば、これまでですと“カメラをそんなところに付けることはできません”とNGが出たような提案でも、RIZINさんはできる限り実現できないかと考えてくださる。レフェリー視点の撮影はできないかなど、新たな映像表現に挑戦したいです」

 −−総合格闘技放送の“復活”を望んでいたファンへの思いを教えてください。

「“今年の大みそかはどんなマッチメークなのか?”と話題になるような全国の格闘技ファンが楽しめるイベントになるように頑張りたいです」

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