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尚弥 河野とV4戦!世界戦初の日本人対決で圧勝宣言

[ 2016年11月10日 05:30 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ ( 2016年12月30日    有明コロシアム )

健闘を誓う左から井上拓真、井上尚弥、河野公平、八重樫東、清水聡

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥が、12月30日に有明コロシアムで前WBA世界同級王者・河野公平と4度目の防衛戦を行うことが9日、発表された。井上尚は世界戦自身初の日本人対決で、河野は再起戦で3度目の王座奪取を狙う。井上尚の弟・拓真のWBO世界バンタム級王座挑戦、IBF世界ライトフライ級王者・八重樫東の2度目の防衛戦と合わせたトリプル世界戦になる。

 対戦相手と真正面で顔を突き合わせるフェースオフ。一度は笑って横を向いた若き王者は、仕切り直しで一回り年上の前世界王者をにらみつけた。「次で大きな舞台へ行くために重要な試合。一方的に自分のボクシングをして、KOで勝ちたい」。来年、4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア、帝拳)との対戦を計画する井上尚は圧勝を予告した。

 練習を再開した9月27日。世界ランカーに対戦を打診しては断られていると嘆く大橋秀行会長が報道陣と雑談する中で浮上したのが、8月末にコンセプシオン(パナマ)に敗れてWBA王座から陥落した河野の名前だった。すぐにワタナベジムの渡辺均会長へ連絡を入れ、河野の了承を得て日本人対決が実現。「尚弥のキャリアの中で一番強い相手。コンセプシオンに負けたと思っていないし、自分の中では統一戦と思っている」。大橋会長は表情を引き締めた。

 井上尚は河野について「非常にタフな選手」と評した。過去KO負けがなく、一撃KOの強打も持つ。それ以上に警戒するのが日本人対決特有の雰囲気だ。「日本人とやると、どうしても相手の方に“頑張れ”という声が多くなると思う。テレビでも自分が持ち上げられるので」。今回も年齢から河野への“判官びいき”が予想される。「そこまで行かせないように“やっぱり井上は強い”と思わせたい」からこその圧勝宣言だった。

 10回KO勝ちしたV3戦は腰を痛めて万全ではなかった。「故障だけは気をつけたい」と過度のスパーリングを避け、過去最少の70~80ラウンドにとどめる予定だ。大橋会長からはV4戦が94年設立の大橋ジムの通算1000試合目にあたると言われたそうで、「いい形で勝ちたい」と意気込んだ。

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2016年11月10日のニュース