和気 プロ初KO負けに涙「このブザマな顔。これが結果」

[ 2016年7月21日 05:30 ]

TKO負けに崩れ落ちる和気

IBF世界スーパーバンタム級王座決定戦12回戦 ○同級2位ジョナタン・グスマン 11回TKO 同級1位・和気慎吾●

(7月20日 エディオンアリーナ大阪)
 ダブル世界戦が行われ、IBF世界スーパーバンタム級王座決定戦に臨んだ同級1位の和気慎吾(29=古口)は2位ジョナタン・グスマン(27=ドミニカ共和国)に計4度ダウンを喫し、11回TKO負けした。

 トレードマークのリーゼントが崩れ、顔を大きく腫れ上がらせた和気が声を絞り出した。「結果が全てです。見てください。このブザマな顔。これが結果です。もう、相手が俺より全て上回っていた」。古口哲会長に慰められると、「会長、すいませんでした」と繰り返して涙をこぼした。

 2回に受けたバッティングが響いた。「コーナーに戻ってきたら目の焦点が合っていなかった」と古口会長。その後は22戦不敗21KOの強打者のパンチをまともに浴び、2回に2度、3回と5回に1度ずつダウン。5回終了間際にはゴングのパンチで倒れる不運もあった。そのたびに立ち上がり、終盤にはワンツーで相手を脅かしたがダメージは大きく、11回途中でレフェリーが試合をストップ。世界初挑戦でプロ初のKO負けを喫し、突っ伏して号泣した。

 高校時代はケンカやバイクでの暴走行為に明け暮れ、3年の冬に少年鑑別所入り。少年院行き寸前の和気を救ったのが、1回戦負けのインターハイ時に声をかけてきた古口会長から渡された名刺だった。部屋に放り出していた名刺を面会に来た両親に探してもらい、身元引受人となった同会長の下でプロデビュー。当初は鳴かず飛ばずで「何度も挫折した」が、公式リングも置けない小さなジムで会長相手に根気良くミット打ちを続け、実力を伸ばしていった。

 「よく盛り返したが、最初にもっと前へ出ていけばよかった」。古口会長は悔やみながらも「インターハイ1回戦負けから、よく僕にくっついてきてくれた。小さなジムでも世界戦はできるんです。もう1回やらせてあげたい」と病院へ直行した愛弟子をねぎらった。

 ◆和気 慎吾(わけ・しんご)1987年(昭62)7月21日、岡山県岡山市生まれの29歳。中1で地元のジムに入り、岡山商大付高3年時の05年にインターハイ出場も1回戦負け。古口ジムに入門し、06年10月にプロデビュー。13年3月に東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得して5度の防衛成功。15年6月、IBF同級3位タワッチャイ(タイ)に判定勝ちして指名挑戦権を獲得。身長1メートル74・8の左ボクサーファイター。家族は両親と兄2人。

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