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長谷川「ラストチャンス」9・16世界戦で進退懸ける!

[ 2016年7月7日 05:30 ]

9月16日にダブル世界戦に臨む山中(右)と長谷川

WBC世界バンタム級タイトルマッチ 王者ウーゴ・ルイス<12回戦>同級4位・長谷川穂積

(9月16日 エディオンアリーナ大阪)
 WBC世界バンタム級王者・山中慎介(33=帝拳)と元世界2階級制覇王者・長谷川穂積(35=真正)が9月16日にエディオンアリーナ大阪でダブル世界戦を行うことが都内で発表された。長谷川は3階級制覇と進退を懸けて、WBC世界スーパーバンタム級王者ウーゴ・ルイス(29=メキシコ)に挑戦する。

 「ラストチャンス、ラストチャレンジと思っている。悔いのない試合がしたい」――。長谷川はためらうことなく「ラスト」と口にした。世界戦は2年5カ月ぶり。3階級制覇挑戦は2度目だが「3階級はおまけ。勝って王者になることが大事」と興味を示さなかった。

 真正ジムの山下正人会長と話し合い「8、9月までに世界戦が決まらなかったら辞める」と期限を区切っていた。実現こそしたが、世界戦2連敗中で12月には36歳になる。山下会長は「負けたら引退やろし、勝ってもどうするかは決めてない」と明かした。長谷川は「勝っても引退?僕の中では決めてるけど、言う必要はない」と話し「“死に場所が見つかってよかったな”と言う人もいるけど違う。生きる場所が見つかった」と言い切った。

 王者ルイスはWBAバンタム級暫定王者時代の12年に正規王者・亀田興毅(亀田)との統一戦に敗れている。帝拳ジムの浜田剛史代表は「階級を上げて攻撃的になった」と変化を指摘するが、長谷川も昔の自分にこだわってはいない。「イチローさんじゃないけど、若い頃のスタイルを取り戻すのではなく、35歳に適応したスタイルを見つければ勝てると思う」。詳細は明かさなかったものの、「負けたとしても体力やスタミナが落ちたとか年のせいではなく、相手の技術が上だったという試合にしたい」と全スキルをつぎ込む覚悟だ。

 初めて世界王者となった05年、リング上で抱き上げた長男・大翔(ひろと)君も既に中2。身長は約1メートル70で父を抜いたという。「ウチは勝った時だけ(家族を)リングに上げるというルールがある。昔は抱っこしていたが、もう僕より大きいので抱っこされるのが夢です」。背水の陣とは思えない、ちゃめっ気たっぷりの必勝宣言だった。

 ▼真正ジム・山下正人会長 スーパーバンタム級は長谷川にとって一番の適正階級。フェザー級でも小さい方だと思う。今回はWBCだし、本人も気合が入っている。同じ団体での3階級制覇になるから。

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2016年7月7日のニュース