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池山 ドローで4度目防衛、最年長記録更新 WBO女子アトム級

[ 2016年6月13日 21:06 ]

WBO女子世界アトム級タイトルマッチ 10回、花形(右)に左フックを見舞う池山

 ボクシングのWBO女子アトム級タイトルマッチ10回戦は13日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・池山直(46=フュチュール)は挑戦者の花形冴美(31=花形)と三者三様の採点で引き分け、4度目の防衛に成功した。池山は46歳8カ月で、自身が持つ日本人の最年長王座防衛記録を更新した。通算成績は池山が9勝(1KO)2敗1分け、3度目の世界挑戦も実らなかった東洋太平洋ミニフライ級王者の花形が12勝(6KO)6敗3分け。

 試合は初回、池山が大きな右フック2発を当てて先制。その後も46歳とは思えない驚異的なスタミナで常に前進し、手数を多く振るった。しかし、花形もパワーパンチで上回り、6回にはカウンターがきれいに決まって優位に立つ場面も。最後は頭をつけての打ち合いとなり、ジャッジの採点は96―94で池山が一人、96―94で花形が一人、残り一人が95―95だった。

 池山は一時引退から13年にリング復帰し、14年に国内最年長となる44歳8カ月でWBO女子世界アトム級王座を奪取。岡山市役所勤務の公務員ボクサーでファイトマネーは受け取らず、週末は自費で京都の所属ジムに通っている。節約のため神戸まではバス、神戸から京都までは阪急電車の株主優待券とチケットショップで購入しており、京都でもジムの床に寝泊まりする倹約ぶりでボクシングを続けてきた。

 「花形さんは予想以上に手強かった。気持ちで負けないようにした」。リング上で安どの表情を見せた池山。防衛記録を続ける限り現役も続けられる状況だが、「できる限り記録は続けていきたいし、それで皆さんが喜んでもらえれば。反省ばかりなので、もっと強くなりたい」と成長を誓った。

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