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世界戦に臨む2人の王者 井上「より進化した」八重樫「勝ちに執着を」

[ 2016年5月6日 13:51 ]

8日のダブル世界戦の調印式を終えた(左から)井上尚弥、カルモナ、八重樫東、テクアペトラ

 ダブル世界戦「ボクシングフェス5・8」(8日、東京・有明コロシアム)の調印式と記者会見が6日、東京都千代田区のホテルグランドパレスで開かれた。

 2度目の防衛を目指すWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)は「(昨年末の初防衛戦)より進化した試合を見せられると思う」と落ち着いた表情。挑戦者の同級1位ダビド・カルモナ(メキシコ)について「アマチュアのキャリアが凄くあって、テクニックがあって、アウトボクシングもするという印象」と語り、「(早いKOを)特に意識することなく、自分のボクシングを自然体でやるだけ」と話した。

 一方、3度目の世界挑戦となるカルモナは「大変いい調整ができている。自分にとって16年ボクシングをやってきて大きな節目。このチャンスを必ずモノにしたい」と意気込んだ。

 WBO立会人のペレス氏は「井上は私たちの団体で最もベストな選手の一人だが、カルモナもメキシコ人の心を持っている選手。大変難しい試合になる」と予想した。グローブは井上尚が黒、カルモナが青を選んだ。

 また、初防衛戦に挑むIBF世界ライトフライ級王者・八重樫東(大橋)は「(3階級制覇した)昨年末の調整がうまくいったので、それを基に今回もいい調整ができている。しっかりしたボクシングを見せたい。どんな形であれ勝ちに執着して勝ちたい」と静かに闘志を燃やした。

 世界初挑戦となる同級11位マルティン・テクアペトラ(メキシコ)は「八重樫はパワフルで勇敢でタフなスタイルのボクサー」と印象を話し、「勝たないと家族が家に入れてくれない」と冗談交じりに意気込みを語った。グローブは八重樫が赤、テクアペトラが青。

 王者2人を送り出す大橋秀行会長は「(前WBC世界スーパーフェザー級王者)内山選手が負けて日本ボクシングは暗くなっている。この2人で暗いムードを何とか吹っ飛ばして、内山がリングに立って来たくなる、ワクワクした試合を両王者に期待する」と語った。

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2016年5月6日のニュース