×

防衛一夜明け 内山ショックに河野「喜べない」田口「混乱してます」

[ 2016年4月28日 16:55 ]

王座防衛から一夜、田口良一、河野公平((左から)はカメラマンの注文に応えてポーズ

 27日のトリプル世界戦でともに3度目の防衛に成功したWBA世界スーパーフライ級王者・河野公平(35=ワタナベ)とWBA世界ライトフライ級王者・田口良一(29=同)が一夜明けた28日、東京都品川区のワタナベジムで会見を開いた。

 ジムの大黒柱だったWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(36=同)が2回KO負けで王座から陥落し、試合後は河野も田口も涙を流したという。河野は「内山さんが負けたんで喜べない。勝ったんだけど変な感じ。内山さんが世界戦をずっと引っ張ってくれていたのでガックリです」、田口も「控室で“おめでとう。ごめんな”と言われて、何も言葉を返せなかった。本当に残念で仕方がない。日本でもトップの内山さんが敗れたのでプロボクサー全選手がショックでしょうし、ファンの方もショックでしょうし、自分もどうなっていくのか分からない状況。今も混乱してます」と沈痛な表情だった。

 河野は3度目の防衛戦でインタノン・シッチャモアン(29=タイ)から3度ダウンを奪い3―0の判定勝ち。「倒せると思って練習でもないぐらいにラッシュをかけたけど、相手のタフネス、勝負にかける熱い魂が凄かった。ゾンビかなと思った」と苦笑。7月に予定している芽衣夫人との挙式について「試合前は考えたくない」とケンカもしたそうだが、「帰ってから話そうと思います」と明かした。次戦は夏頃に世界ランカーのレックス・ツォー(中国)と対戦する可能性もあるが、「渡辺会長が組んでくれた試合を戦います」とこだわりは見せなかった。

 田口は3度目の防衛戦で37歳のファン・ランダエタ(ベネズエラ、カシミ)から5度ダウンを奪い11回終了TKO勝ち。帰宅後に試合のビデオを見たそうで「いい場面と悪い場面がハッキリしていた。いいところは中盤から足が動いて自分のスタイルでできたところ。連打も途中から出たし、大振りのパンチが流れるところもあったけど、ショートパンチを打てる時間があったのは収穫。悪いところは最初に硬かったところ。毎回、最初が硬い。そこを修正しないといけない」と分析した。次戦は宮崎亮(井岡)、田中恒成(畑中)、拳四朗(BMB)らとの日本人対決も考えられるが、渡辺会長は「こちらのスケジュールで、こちらのリングでやりたい。(対戦交渉で)向こうのペースに載らないようにします」と話した。

続きを表示

2016年4月28日のニュース