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山中、国内4人目の2桁防衛V10へ!KOにこだわる!

[ 2016年3月4日 05:30 ]

ソリス(中央)ら相手陣営がクレームをつける中、計量をパスして笑顔でポーズを決める山中(右)

ダブル世界戦 WBC世界バンタム級タイトルマッチ 王者・山中慎介VS同級3位リボリオ・ソリス

(3月4日 島津アリーナ京都)
 ダブル世界戦の前日計量が3日に京都市内で行われ、国内歴代3位タイとなる10度目の防衛を目指すWBC世界バンタム級王者・山中慎介(33=帝拳)はリミットより100グラム軽い53・4キロで一発パス。試合当日に31歳となる沙也乃夫人への誕生日プレゼントとして2試合ぶりKOを狙う。前回来日時に体重超過で失格となった挑戦者リボリオ・ソリス(33=ベネズエラ)は53・3キロで無事クリア。

 山中は安どの表情で、みかんジュースを飲み干した。自身はもちろん、心配されたソリスも計量を無事クリア。「良いコンディション同士で良い試合になると思う。節目の10度目の防衛戦、しっかりKOで勝てるよう全力を尽くす」。計量後はソリスとレストランで鉢合わせ。挑発姿勢から一転、親しげに接してきた挑戦者を「もともと、あんな感じなんですかね。ダマされないようにしないと」と苦笑いした。

 今回勝てば13回防衛の具志堅用高、11回の内山高志、10回の長谷川穂積に次いで国内4人目の2桁防衛を達成する。過去3人はいずれもV10戦でKO勝ちしているが、山中も、今回は倒すことにこだわる姿勢を見せ、KO宣言を繰り返している。“神の左”が不発で、辛くも判定勝ちした昨年9月のモレノ(パナマ)戦に悔いを残したからだ。「相手というより、自分自身の力のなさ。もう少し当てられると思った。精神的な弱さもちょっとあったのかな」。ソリス戦へ向けてはフェイント気味のジャブや細かいジャブなど、右の使い方をチェック。武器の左も力を抜いた1発目と堅く突き刺す2発目のコンビネーションを磨いてきた。

 KOにこだわるのは試合当日が沙也乃夫人の誕生日という理由もある。これまで誕生日にはバッグなどを贈ってきたが、「勝利が嫁さんへのご褒美。これ以上、思い出に残るプレゼントはないと思うので」と言う。夫人は「プレッシャーになるのでは」と気遣ってくれているそうだが、山中は「試合が9時に終わっても3月4日は3時間ぐらい残っているから、勝ってプレゼントをあげようかな」と意気込む。過去KO負けがないソリスを倒してのV10なら、お祝いのデコレーションには十分だ。

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2016年3月4日のニュース