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井上に完敗したナルバエスが再戦熱望するワケ…“秘策”ある?

[ 2016年1月13日 08:13 ]

圧倒的な強さで初防衛に成功した井上尚弥

 昨年12月29日、東京・有明コロシアムでボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)が挑戦者ワリト・パレナス(フィリピン)と対戦し、2回TKO勝ちで初防衛に成功した。スピード、パワー、的確なパンチ…全てで世界クラスのボクシングを見せつけながら、物足りなさを感じたのは、相手がランキング1位でありながら、実力に差がありすぎたからだった。それも、「怪物」の怪物たるゆえん。陣営は次戦で、前WBO世界同級王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)と再戦し、勝利すれば海外進出する計画を明かした。

 ただ、ここで不思議なのは、ナルバエスが2回KO負けしている井上との再戦を熱望していることだ。1対1の殴り合いで、手も足も出なかった相手と、なぜもう一度戦いたいのか。40歳という年齢を考えれば、同じ相手への連敗の意味は大きい。世界王座を計27度防衛した伝説的王者であれば、4団体のほかの王座を狙えば再び世界王者に返り咲くチャンスはあるはず。それでも雪辱を期すあたり、完敗に終わった第1戦から得た“秘策”があるに違いない。

 再来日したレジェンドを返り討ちにすれば、井上は再び評価を得るだろうし、今後のプランにも夢が広がる。ファンの間でも噂されるのが次のカードだ。

 (1)WBC世界フライ級王者ローマン・ゴンサレスとの軽量級最強決定戦。

 (2)3階級制覇を懸けたWBC世界バンタム級王者・山中慎介との国内頂上決戦。

 (3)3階級制覇王者・井岡一翔との契約体重でのエリート対決。

 日本ボクシング界の未来を考えれば、いずれかが実現されることを願いたい。(記者コラム・宗野 周介)

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2016年1月13日のニュース