【清水聡 観戦記】村田はガンガン打ち合う闘いが面白い

[ 2015年5月2日 09:04 ]

村田にエールを送る清水

プロボクシング73・4キロ契約10回戦 ○WBC7位・村田諒太 5回38秒TKO WBO15位・ドウグラス・ダミアン・アタイジ●

(5月1日 大田区総合体育館)
 足を使わず、僕がやってほしかったスタイルに戻りましたね。あれが本来の村田のボクシング。判定が続いて、あいつも意識してたと思いますよ。相手も動きが柔らかくてうまかった。しかも、母国ブラジルは因縁がありますからね。ロンドン五輪決勝でブラジルのファルカンが村田に負けてますから「かたきを取るぞ」という気持ちはあったと思いますよ。

 村田は動きが硬くて、柔らかい動きの相手に弱い。でも、あいつは回を重ねて良くなるタイプ。射程圏での右、離れた位置からのジャブ。本来のスタイルに戻って武器が生きた。あいつには凄いパワーと体力があるんだから、僕的には足を使わずガンガン打ち合ってもらった方が見ている人も面白いし、それで十分通用すると思う。

 トレーナーや練習拠点に変化があったみたいですけど、結局は誰に教えてもらおうが変わらない。全ては自分の意志ですから。どれだけ練習するか、どれだけ考えてやるか、どれだけトレーナーの言葉を聞くか、どれだけトレーナーと合うか。でも、一番大事なのは自分の意志。どこが拠点になろうが関係ない。

 僕も村田も、ボクシングが大好きなんです。ボクサーは普段の生活でシャドーボクシングする人はあまりいないんですよ。毎日ボクシングをやるので離れたいと思う時もあるはずなんですけど、村田はエレベーターを待ってたりとか、歩いていてもシャドーボクシングやったりしますからね。

 とりあえず世界ランカーに勝って良かった。無敗のままチャンピオンになってほしいですね。僕も五輪2大会連続メダルに向かってボチボチやっていきます。(12年ロンドン五輪ボクシング男子バンタム級銅メダル)

 ▼清水 聡(しみず・さとし)1986年(昭61)3月13日、岡山県総社市生まれの29歳。関西高―駒大―自衛隊―ミキハウス。04年の国体で優勝して日本代表入り。07年には全日本選手権のフェザー級で優勝した。08年北京五輪は2回戦敗退。階級減のためバンタム級に下げたロンドン五輪では、2回戦で6度のダウンを奪いながら判定負けとされ、抗議の末に準々決勝に進出し、銅メダルを獲得。1メートル79。サウスポー。

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