×

棚橋 ベルト守った、オカダとの死闘制す「立ちはだかりました」

[ 2015年1月5日 05:30 ]

リング外のオカダ(手前)に飛びかかる棚橋

新日本プロレス レッスルキングダム9

(1月4日 東京ドーム)
 新春恒例のビッグイベントで“太陽の天才児”がタイトルを死守した。メーンのIWGPヘビー級選手権で王者・棚橋弘至(38)はオカダ・カズチカ(27)と対戦。30分を超える死闘となったが、最後はハイフライフローの連発からの片エビ固めで初防衛に成功した。IWGPインターコンチネンタル選手権は王者・中邑真輔(34)が飯伏幸太(32)を下して2度目の防衛に成功。NEVER無差別級選手権は真壁刀義(42)が石井智宏(39)を破り第6代王者に就いた。
【試合結果】

 5年連続となる東京ドーム大会のメーン。棚橋の反対のコーナーに立ったのは、IWGP王座を過去に2度獲得している“最強の挑戦者”オカダだった。対戦成績は3勝1分け3敗で、雌雄を決する一戦。鉄柵を跳び越えるハイフライフローを放つなど、王者はリスクを冒してまでベルト死守に燃えた。

 意地でも負けられない戦いの中で、冷静な分析が突破口となった。25分すぎ、「打撃に対する打たれ弱さが見えた」と左の張り手を連発。オカダが腰から崩れ落ちると、一気に畳みかけた。最後は必殺技のハイフライフローの連発。30分57秒、死闘に終止符を打った。昨年より1000人増の3万6000人で埋まった会場は、王者を祝福する声で包まれた。

 「最高です。結果的に(オカダに)立ちはだかりました。そういう表現がふさわしい」。その言葉は、まだ27歳のオカダには時代を譲らないという、新日本のエースとしての気持ちの表れだった。一昨年暮れからは約1年間、IWGP戦線から遠ざかるなど危機感を味わった。苦しみを経て、昨年10月に8度目の戴冠。戦前はオカダに「くすんだ太陽は沈んでもらう」「進化が止まっている」と挑発されたが、この日のコスチュームには「ACE」の文字を刻んで自らを鼓舞した。そして初防衛に成功。「メーンの責任を新日本に託されている。試合内容、集客などを期待されている」と王者としての自信を口にした。

 昨年はIWGPインターコンチネンタル王座を獲得するなど、東京ドーム大会はこれで7連勝となった。「15年最高のスタートを切れた。俺の進化が止まらない限り、新日本の進化も止まらない」。昨年のプロレス大賞を受賞した男は、上昇気流に乗る団体を今年もけん引していく。

続きを表示

この記事のフォト

2015年1月5日のニュース