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リナレス自画自賛3階級制覇「前の2階級よりうれしい」

[ 2014年12月31日 05:30 ]

ベルトを手にしたリナレス(左)は田中トレーナーとともに笑顔

WBC世界ライト級王座決定戦12回戦 同級1位 ホルヘ・リナレス 4回1分50秒KO 同級2位 ハビエル・プリエト

(12月30日 東京体育館)
 WBC世界ライト級王座決定戦はホルヘ・リナレス(29=ベネズエラ、帝拳)が4回KO勝ちし、国内ジム所属選手では亀田興毅(28=亀田)に続き2人目の3階級制覇を達成した。

 破壊力抜群の右ストレートだった。4回1分50秒、リナレスの左から右の打ち下ろしがプリエトを捉えると、相手は頭を押さえたまま立ち上がれなかった。5年ぶりのベルト獲得で、日本ジム所属では亀田興毅以来2人目の快挙。「右ストレートが良くてびっくりした。日本で勝てて凄く気持ちいい。前の2階級よりうれしい。素晴らしいKO」と自画自賛した。

 3年ぶりの悲願達成だ。前回は11年10月、WBC世界ライト級王座決定戦でアントニオ・デマルコのパンチに鼻から出血して11回TKO負けした。その悔しさを晴らすため、ライト級のパワーをつけて練習をこなしてきた。ミドル級の村田諒太の加入も刺激にし、練習でもミットを持ってもらったという。

 負けられない理由があった。2年間交際して同居中の婚約者・ミッチェルさん(23)は現在妊娠中。3階級制覇を果たしたことで結婚する予定だ。帝拳ジムの浜田剛史代表は「時間がかかったが我慢が実った。ライト級を自分のものにした。初回から慌てずにしっかりと対応していた」と成長を口にした。

 来年は「チャンスがあったらWBAのベルト」とWBA王者のリチャード・アブリルに照準を合わせる。この対戦は昨年11月に王者の負傷で流れた経緯がある。3階級制覇の次は2団体制覇。リナレスは新たな目標に突き進む。

 ◆ホルヘ・リナレス 1985年8月22日、ベネズエラ・バリナス生まれの29歳。02年に17歳で来日し、帝拳ジムに入門。同年12月にプロデビュー。07年7月にWBC世界フェザー級王座獲得。08年11月にWBA世界スーパーフェザー級王座獲得。11年10月にWBC世界ライト級王座決定戦でデマルコ(メキシコ)に11回TKO負けで3階級制覇に失敗。身長1メートル72、リーチ1メートル75。右ボクサーファイター。

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2014年12月31日のニュース