×

山中 辰吉超えだ!バンタム級最強へ「記憶に残るパフォーマンスを」

[ 2014年4月17日 05:30 ]

公開練習で軽快な動きを見せる山中

プロボクシング WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 王者・山中慎介―同級3位シュテファーヌ・ジャモエ

(4月23日 大阪城ホール)
 6度目の防衛戦を控える山中慎介が16日、都内の帝拳ジムで練習を公開した。滋賀県出身の山中は世界戦では初の地元・関西開催となる大阪城ホールで、日本歴代2位タイとなる5連続KO防衛を宣言。長谷川穂積、辰吉丈一郎ら名王者が君臨したバンタム級で、名実ともに日本史上最強となることを誓った。

 試合まで1週間となり、山中の仕上がりは万全だ。2回のスパーリングでは得意の左ストレートで相手を追い詰めるなど動きの切れは抜群。減量もあと2キロとなった。「これまでと変わらず順調にきてます」と話す表情には自信が満ちている。

 過去2戦の相手はアウトボクサーだったが、ジャモエは前に出てくる好戦的なファイター型。足を止めると危険なため、後ろや左右に動いて自分の距離を保つ練習を積んできた。もっとも山中自身はカウンターを得意とするだけに「正直やりやすいと思う」とニヤリと笑う。

 山中のバンタム級は過去に辰吉や、今回競演する長谷川らを輩出してきた。5連続KO防衛となれば、6回の具志堅用高に続き、長谷川のバンタム級時代の記録に並ぶ日本歴代2位となる。そして、97年の辰吉―シリモンコン戦なども行われた1万6000人収容の大阪城ホールには故郷の滋賀県から約3500人の大応援団が駆けつける。記録や動員力で偉大な先輩たちに近づきつつある。

 だが、山中は現在のポジションで満足はしていない。「強さでは自信があるけれど、まだまだ(ファンの)記憶には残っていない。記憶に残るパフォーマンスをしたい」。目指すのは名実ともに日本のバンタム級史上最強の世界王者だ。

 中継する日本テレビは視聴者に各ラウンドの優勢者をツイートしてもらう「ツイッタージャッジ」を実施する。昨年8月のニエベス戦では初回KOで、この企画は不発に終わった。「タイミングが合えば、また1回で終わってしまうかも」。再び日テレ関係者が困惑する衝撃的なKO劇となるか。誰からも認められるバンタム級最強王者へ向けて、KOの内容まで求めていく。

続きを表示

この記事のフォト

2014年4月17日のニュース