一翔 叔父の師匠に誓った 4万発パンチで3階級制覇
IBF世界フライ級タイトルマッチ 同級10位 井岡一翔―王者 アムナト・ルエンロン
(5月7日 ボディメーカーコロシアム)
3階級制覇を狙う井岡一翔が25日、試合前恒例の和歌山・白浜キャンプをスタート。叔父の恩師である故エディ・タウンゼント氏の銅像前で、あらためて偉業達成を誓った。合宿後に本格化するジムワークでは4万発超のパンチを繰り出し、ナチュラルなパワーアップで階級差を乗り越える。
名伯楽に見守られた合宿でスイッチが入った。白良浜の護岸堤には、6人の世界王者を育てたエディ氏の銅像がある。同氏最後の教え子が叔父の元世界王者・弘樹氏であり、一翔は名トレーナーに畏敬の念を抱く。表情を引き締め、あらためて必勝を誓った。
「エディさんに直接、指導してもらったことはないけど、叔父さんと父(一法会長)を通じて、遺志を受け継いでいるつもり。ここに戻ってきて3階級制覇を報告できるよう、しっかり自分を追い込みたい」
ライトフライ級(リミット48・9キロ)からフライ級(同50・8キロ)に進出して今回は減量に1・9キロの余裕が生じる。それをどう有効活用するかがテーマの1つだ。
「試合前、最後の追い込みでも今までより練習の質を上げられる。何千発と打ち込むことでナチュラルに鍛えられる」
パンチは“実際に打つ動作で磨くべき”と考えており、器具を使った筋トレでの増量に興味はない。練習での一発、一発に気合を込め、集中力を高めてパワーアップを目指す。ジムワークでの手数は1日あたり1000発以上。本番までの練習日数は約40日。本人の意図どおり、減量終盤も手数を維持すれば、計4万発超のハードワークだ。
「階級を上げて制限されていたものが解放される部分もある。可能性を感じます」
過酷なメニューに備えて、まずは合宿で体力づくりに励む。
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