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石井慧 UFC参戦視野 藤田戦は「ほんの小さな踏み台」

[ 2013年12月31日 05:30 ]

必勝祈願を終え明日香夫人(左)と笑顔を見せる石井

 スポニチ後援「INOKI BOM―BA―YE2013」は31日、東京・両国国技館で行われる。メーンでIGF王者・藤田和之(43=藤田事務所)と対戦するプロ格闘家・石井慧(27=I DASH RHINO)は来年、海外での試合を増やす方針を表明。現K―1王者ミルコ・クロコップ(39=クロアチア)との対戦を熱望し、UFC参戦を目指す考えを示した。

 藤田戦前日の30日、石井は歌手の明日香夫人(24)とともに東京都千代田区の神田明神で必勝祈願を行った。祈願を済ませると「藤田には、ほんの小さな踏み台になってもらう。試合というよりも練習。時間に遅れてくるのは人としてどうなのか、王者にはふさわしくない」と29日の直前会見に約40分遅刻した相手をこき下ろした。

 試合に向けて11月にはオランダで強化合宿を実行。UFCに参戦している元DREAM王者ゲガール・ムサシ、アリスター・オーフレイムらとスパーリングをこなした。オーフレイムからは「どんどん良くなっているから、まじめに練習していけばこのままで大丈夫だ」と評価され、自信を深めた。

 来年は海外での試合を視野に入れている。「オランダ合宿では地力が上がったと思う。来年は日本だけでなく、アウェーにも慣れるように海外での試合を増やしたい」と言う。当面のターゲットはK―1王者ミルコだ。「ミルコはロシアとクロアチアでしか試合をしないし、自分も強い相手とアウェーで戦う必要がある」と話した。だが、ミルコ戦実現はUFC参戦への布石にすぎない。

 格闘家デビューにあたってはUFC参戦の道もあった。だが、本戦ではなく選手育成番組の「TUF」参戦が条件だった。柔道の五輪金メダリストとしてプライドを傷つけられ、参戦自体をやめた。しかし、強敵がそろうUFCには今でも憧れがある。「敵地で勝つことが大事」という海外経験を積み、UFCへの足がかりとするつもりだ。「新技の“理不尽”もあるので倒せる時に倒します」と石井。2014年を飛躍の年にするには、まずは藤田を倒すしかない。

 ◇UFC アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップの略。93年に第1回が開催され、01年からはラスベガスで「ステーション・カジノ」を経営するロレンゾ・フェティータ氏率いるズッファ社が運営する。かつての「ルールなし」から総合格闘技ルール(UFCルール)を定めたことで、ラスベガスのホテルでの興行が可能となった。PPV(ペイパービュー)は100万件以上といわれ、ボクシングやプロレスのWWEをしのぐ。試合はオクタゴンと呼ばれる八角形の金網内で行われ、アリスター・オーフレイムらが在籍。

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