メダリストの初陣 通常はプロに慣れる試合として位置づけ
◇73キロ契約6回戦 村田諒太(三迫)―東洋太平洋ミドル級、日本スーパーウエルター級王者・柴田明雄(ワタナベ)
(8月25日 東京・有明コロシアム)
ボクシングの五輪メダリストは過去に3人いるが、いずれも強豪とはいえない相手と初戦で対戦している。60年ローマ五輪フライ級銅の田辺清は、0勝4敗の成富伸夫に6回判定勝ち。68年メキシコ五輪バンタム級銅の森岡栄治は、21勝14敗5分けのバロン熊沢との6回戦で2回KO勝ちした。64年東京五輪バンタム級金の桜井孝雄でも、日本ランカーのアトム畑井との6回戦(判定勝ち)だった。昨年プロ転向の井上尚弥が、デビュー戦で東洋太平洋ランカーと戦った8回戦は「異例」で、海外でもデビュー戦はプロに慣れる試合と位置づけられている。
ただ、村田に近いケースもあり、56年メルボルン五輪フライ級8強の米倉健志(現ヨネクラジム会長)が、デビュー前の58年5月の「プロ初リング」で、当時の日本フライ級王者・矢尾板貞雄とエキシビション6回戦を行った。当時のエキシビションはKOの場合は公式戦に数えられることもあり、真剣勝負だったといわれている。
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