井岡 内山超えの鮮烈KO劇だ!「毎回狙っていく」
プロボクシング WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦 王者・井岡一翔―ウィサヌ・ゴーキャットジム
(5月8日 大阪・ボディメーカーコロシアム)
ダブル世界戦の調印式と前日計量が7日、大阪市内で行われ、4人全員がリミットをパス。WBAライトフライ級王者の井岡一翔は「印象に残る試合をしたい」とボディー一発でV7を達成した内山高志(ワタナベ)に負けない衝撃KOを誓った。また同ミニマム級王者・宮崎亮も同級卒業を劇的勝利で飾る決意を示した。
黒基調のトレーニングウエアに鮮やかに映える銀髪。調印式のひな壇でも存在感際立つ井岡が冷静な口調で言い放った。
「5月も(国内外で)いくつかの世界戦があったけど、その中でも印象に残る試合をしたい」
脳裏に焼き付いているのが、前日6日の世界戦。WBA世界スーパーフェザー級王者の内山が左ボディー一発で挑戦者を沈める衝撃的なKO勝利だった。同じボクサーとして触発されるのは当然のこと。KOはあくまで試合の流れの中で生まれるものと認識しているが、プロらしくリングで魅せる気持ちも忘れない。「その時の状況もあるけど自分らしい戦い方をしたい。KOは毎回狙っていく」と言葉に力をこめた。
これまで5度の世界戦で3KOを記録。11年2月のオーレドン戦は左ボディー、同12月のヨードグン戦は左フック、昨年12月のロドリゲス戦は右ストレートで仕留めた。3月の世界戦発表会見で「左アッパーで倒せたら鮮やか」とイメージの一つをすでに披露。左ジャブを起点にさまざまなコンビネーションを持つだけに今度はどの引き出しが開けられるのか、本人が最も楽しんでいるかもしれない。
前日計量はリミットちょうどの48・9キロで一発クリア。ライトフライ級復帰2戦目で、たくましくなった体は鍛錬の成果だ。計量器の上で軽く右拳を握って、並々ならぬ自信を示した。
「体調を崩さずに計量を終えられた。高ぶってくる気持ちを整理して、必ずいい試合で初防衛を果たします」
控室に戻ると胃腸をいたわる温かいゴボウ茶、リンゴやキウイなどのフルーツで飢えと渇きを癒やした。武器であるスピードを鈍らせないよう、その後の食事も腹八分目にとどめた。準備は万全。あとはリングで鮮やかに決めるだけだ。
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