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内山 金色マウスピースでビッグマッチ実現へ「名前を売る絶好のチャンス」

[ 2012年12月31日 07:53 ]

計量をパスした内山

WBA世界スーパーフェザー級王座統一戦 正規王者 内山高志VS暫定王者 ブライアン・バスケス

(12月31日 東京・大田区総合体育館)
 トリプル世界戦の前日計量が都内で行われ、6選手全員が各リミットを一発でクリアした。メーンを飾る王者・内山高志は、統一戦に金色のマウスピースで挑むことになった。

 対戦を熱望する04年アテネ五輪フライ級金メダリストで“暫定王者”の同級2位ユリオルキス・ガンボア(31=キューバ)とのビッグマッチ実現に向け、「KOダイナマイト」が金カラーを身につけステップアップを目指す。

 決戦を目前に武者震いした。リミットを100グラム下回る58・8キロで計量をパスした内山は「ガンボアとやるためにも勝たないと。(ガンボア戦を)盛り上げるためにもいい内容で勝ちます」と力強く言い切った。

 そのライバルは、8日のWBA世界スーパーフェザー級暫定王座決定戦で勝利し、バスケスに次ぐ暫定王者になった。興行優先のため休養、暫定、スーパーなど王座を乱立させているWBAの強引な手法で現在、同級には暫定王者が2人もいる不可解な状況だが、来日しているWBAスーパーバイザーのロバート・マック氏は「ガンボアはこの試合が終わった1月1日から暫定王者だ」と明言。内山が勝てば、WBAの指名でガンボアと対戦することになる可能性は高い。関係者によれば、ガンボアも内山との対戦を熱望しており、所属ジムの渡辺均会長(62)も「ガンボア戦は名前を売る絶好のチャンス。条件さえ合えば」と話した。

 そのためにもまずは、目の前の敵を倒さなければならない。今回は自らの歯型に合った金色のマウスピースを特注。かみ合わせが良く「脳への衝撃が軽減できる」という逸品は防御力アップの効果も期待できるという。さらに、下半身の力を上半身に伝えやすくするため、股関節周辺のインナーマッスルも強化。土居進フィジカルコーチは「(先を見据えて)ガンボア戦に向けて体をつくっている」と自信たっぷりに話した。

 発奮材料もある。世界戦のテレビ中継のスポンサーの「ほけんの窓口グループ」からは勝者に100万円のボーナスが贈られることも発表された。「勝って一年を締めくくりたい。(賞金は)大事に貯金します」と王者。金のマウスピースで金を手に入れ、22戦無敗の金メダリストとの大一番に向かう。

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2012年12月31日のニュース