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木村 日本人初スーパー王者になる!“飛び級”チャンス

[ 2012年5月5日 06:00 ]

WBAのベルトを掲げる王者ジョン(左)と木村

プロボクシング WBA世界フェザー級タイトルマッチ12回戦 クリス・ジョン―木村章司

(5月5日 シンガポール、マリーナ・ベイ・サンズホテル)
 ひとつかみで2度おいしい世界ベルトだ。プロボクシングのベルトを管理するWBAは4日、同級14位・木村章司(34=花形)が世界フェザー級スーパー王者のクリス・ジョン(32=インドネシア)に勝った場合、スーパー王座獲得になることを明らかにした。日本人選手がスーパー王者に挑戦するのは初のケースで、勝利すれば“飛び級”で最高の称号にありつける。

 苦しい海外での戦いだが、男をあげる最大のチャンスが到来した。日本人の海外での世界挑戦は92年にメキシコでWBAスーパーライト級王座を獲得した平仲明信氏を最後に、34回連続で失敗中。木村が王座奪取すれば歴史的快挙となる。しかも34歳9カ月での世界奪取となれば、日本人では元WBCフェザー級王者・越本隆志の35歳0カ月に次ぐ歴代2位の年長記録になる。記録ずくめの勝利で、その存在をアピールしたいところだ。

 前回(10年5月)のタイでの世界戦は屋外で行われたため暑さを苦手とする北海道出身の木村にとっては悪条件だった。だが、今回は冷房完備の室内で万全の仕上げを行った。この日、シンガポールで前日計量(リミット57・1キロ)が行われ、木村は56・9キロ、王者は57・0キロでパス。木村は「コンディションは最高。必ず勝ちます」と王座奪取を誓った。

 ◇スーパー王座 WBA限定のタイトルで正規王座の上に位置づけられる。他のメジャー団体との王座を統一した場合にスーパー王者に昇格する。その場合は正規王座は空位となる。しかし王座統一に限らず昇格される場合もあり、基準は曖昧(あいまい)となっている。現在は7階級でスーパー王者が存在。

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2012年5月5日のニュース