×

協栄ジム金平会長「怪物だった」先代にささぐベルト

[ 2012年3月28日 06:00 ]

かつてはビルの1、2階ともボクサーでにぎわった協栄ジム。現在、1階は韓流ショップとしてにぎわっている

WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦 佐藤洋太 判定 スリヤン・ソールンビサイ

(3月27日 後楽園ホール)
 協栄ジムの金平桂一郎会長(46)にとっては、先代の父・正紀さんにささげる供養のベルトとなった。前日の26日が正紀さんの13度目の命日。08年の大みそかに坂田健史がWBAフライ級王座から陥落して以来約3年3カ月ぶりに世界ベルトが戻り「これで胸を張って供養ができる」と国内最多を更新する同ジム12人目、ジムを引き継いで4人目の世界王者誕生を喜んだ。

 「40歳ぐらいまで比較されるのが嫌だった」。8人の世界王者を育てた正紀さんは、海外世界奪取や最多連続防衛などの記録だけでなく、ムハマド・アリの日本興行、旧ソ連ボクサー輸入など、トレーナー、プロモーター、実業家として「怪物だった」と話す。

 その父の影は重かったが、今は「“まずやってみる”は受け継いでいる」と言う。ジムの1階の韓流ショップを成功させ、今回の世界挑戦も自らタイに飛んで契約を結んだ。「興行としては真っ赤っか。でも、勝負しないとね」。怪物のDNAが表情の片隅にのぞいた。

続きを表示

2012年3月28日のニュース