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急転、交渉合意!石井慧 ヒョードルと大みそか決戦

[ 2011年12月13日 06:00 ]

大みそかに対戦する石井(左)とヒョードル

 北京五輪柔道100キロ超級金メダリストでプロ格闘家の石井慧(24)が大みそかの「元気ですか!!大晦日(みそか)!!」(さいたまスーパーアリーナ)に参戦し、“皇帝”エメリヤーエンコ・ヒョードル(35=ロシア)と対戦することが12日、明らかになった。主催の同実行委員会と石井サイドが合意し、早ければ13日にも発表される。黄金カードは一時消滅したものの、関係者の粘り強い交渉で合意に至った。石井は昨年大みそか以来の日本のリングで成長した姿を披露する。

 “黄金カード”実現はヒョードルからのラブコールがきっかけだった。11月20日の復帰戦で復活勝利を挙げた皇帝は「石井と対戦したい」と熱望。以前から対戦を望んでいた石井も自らのブログで「ヒョードルと対戦してみたい」とコメントした。

 今年は石井にとって不本意な1年だった。昨年の大みそかの「Dynamite!!」後、米ストライクフォース(SF)に参戦を予定していた。ところがSFがUFCを運営するズッファ社に買収されたこともあり契約に至らず活躍の場を失った。

 その鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように9月14日にブラジルのベナンで行われた「アマゾン・フォレスト・コンバット」に参戦。しかし、PRIDE元王者のパウロ・フィリォ(ブラジル)を打撃、寝技で圧倒しながらも不可解な引き分け判定。今季初戦も消化不良の内容となった。

 1年間くすぶり続けた“柔道王”も最後の最後に大一番が決定。「日本では自分自身の元気な姿を見せたい。(ヒョードル戦は)コーチと作戦を立てている。チームを信頼してそれを実行できる勇気を持つこと。決心が重要」と意気込んでいる。曙対サップ、吉田対小川など、大みそかの格闘イベントでは数々のビッグマッチが組まれた。今年は石井が不退転の決意で皇帝狩りに臨む。

 ◆石井 慧(いしい・さとし)1986年(昭61)12月19日、大阪府茨木市生まれの24歳。小学5年から柔道を始め、国士舘大時代の06年、初出場した全日本選手権で19歳4カ月の史上最年少で優勝。08年の北京五輪柔道男子100キロ超級で金メダルを獲得した。その後、プロ格闘家に転向。デビュー戦となった09年のDynamite!!は吉田秀彦に判定負け。10年9月にはDREAM初参戦し、日本で初勝利を挙げた。1メートル81、93キロ。血液型O。

 ◆エメリヤーエンコ・ヒョードル 1976年9月28日、ロシア生まれの35歳。03年にPRIDEヘビー級王座を獲得。04年にはヘビー級GPに優勝し、05年にはミルコ・クロコップを下し王座を防衛した。「氷の皇帝」「60億分の1」などと呼ばれ無敵を誇ったが、10年6月、ストライクフォースのファブリシオ・ヴェウドゥム戦で10年ぶりの敗戦。その後3連敗したが、11月20日にロシア・モスクワで行われたM―1グローバルでジェフ・モンソンを破り復活をアピール。1メートル83、93キロ。

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