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下田、米本土で防衛戦「100年に1人のボクサーに」

[ 2011年5月17日 06:00 ]

ミット打ちで汗を流す下田昭文

WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ

(7月9日 米ニュージャージー)
 王者・下田昭文が最強挑戦者リコ・ラモスと7月9日に米ニュージャージーで初防衛戦を行うことが16日、東京・神楽坂の帝拳ジムで発表された。日本人世界王者が米本土で防衛戦を行うのは初めて。名門・帝拳ジムで“永遠のチャンプ”と称される故・大場政夫氏以来の叩き上げ世界王者が、強敵を退けて本場にその名を刻む込む。

 日本人初の米本土で防衛戦を行う“SAMURAI”がついに現れた。下田が日本人では初めて世界ベルトを掲げ米本土のリングに上がる。「やっぱり日本人で初めてやれるのはうれしい。本場のリングで勝ち名乗りを受けるのをイメージするだけでうれしい」。海外が嫌いと話していたが、初防衛戦の開催地が決まると気持ちを切り替え「運命」と自分に言い聞かせた。

 中3で「ダイエットのため」帝拳ジムに入門。自宅が近かったのが理由で「名門とは知らなかった」。そんな男がプロデビューから12連勝で世界王座まで獲得。米本土進出はまさに「運命」と言えるサクセスストーリーだ。相手は19戦10KOを誇る強敵ラモス。インターネットでラモスをチェックした下田は「スピードがあって思い切りが良い選手」と分析。「プレッシャーをかけて先手の探り合いになると思う」とイメージした。

 日本人世界王者の海外での防衛戦は2勝5敗と分が悪い。それだけに、防衛すれば大きな意味を持つ。「100年に1人のボクサーになりたい」。下田が残り2カ月、全てをボクシングに懸けて運命の時を待つ。

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2011年5月17日のニュース