長谷川まさか…TKO負けで王座陥落
世界ボクシング評議会(WBC)トリプル世界戦各12回戦は8日、神戸ワールド記念ホールで行われ、フェザー級チャンピオンの長谷川穂積(真正)は同級1位のジョニー・ゴンサレス(メキシコ)に4回58秒、TKOで敗れ、初防衛に失敗した。
長谷川は4回に右フックをもらってダウンし、立ち上がったがレフェリーが試合を止めた。3回まではジャッジ全員が長谷川のリードとしていた。スピードではるかに上回り、左を上下に打ち分けるなど優位に進める中、一発でひっくり返された。戦績は33戦29勝(12KO)4敗。国内のジムに所属する男子の世界王者は6人に減った。
▼長谷川穂積の話 この試合は自分が弱かったというだけ。(右は)見えていなかった。ポイントは取れていたと思うけど、しょせんはポイント。ボクシングはKOがあるスポーツ。
▼ゴンサレスの話 とても幸せ。4カ月の練習の成果。長谷川はスピードがあったが、パンチ力がそんなになかったので前に出られた。
▼大橋秀行・日本プロボクシング協会会長の話 2試合すごいKOだったけど、最後はまさかの結末だった。ワンパンチで決まるとは思ってなかった。これがボクシングの怖さであり、すごさであり、魅力なんですよね。
▼浜田剛史氏(元世界スーパーライト級王者)の話 長谷川は勝負を急ぎ過ぎた。自分のスピード、タイミングを生かせば中盤以降にダウンを取れるところもあったと思うが、相手の土俵で真っ正直にやってしまった。
▼辰吉丈一郎氏(元世界バンタム級王者)の話 (長谷川の敗戦は)精神的なダメージの方がきついかな。栄養を取って休んだ方がいい。(西岡と粟生は)完璧。2人ともいい試合を見せてくれた。
▼名城信男(WBA世界スーパーフライ級前王者)の話 (長谷川の敗戦は)ちょっとショックです。スピード的にも圧倒していたけど、懐のある相手に踏み込んで、リスクのある勇敢な闘い方だった。
▼井岡一翔(WBC世界ミニマム級王者)の話 (長谷川は)紙一重だった。でも1回から強いと思ったし、僕は次に向けて勇気をもらった。
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