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長谷川 V10に花添える5連続KO!

[ 2009年12月18日 21:02 ]

10連続防衛を果たし、笑顔でファンの声援に応える長谷川穂積

4回TKO!長谷川歴代2位の10度目防衛成功!

 【WBCバンタム級タイトルマッチ】派手なパフォーマンスも、大口をたたくこともない。どこまでも雄弁な二つの拳で、長谷川は本物の強さだけを表現していく。ついに達した10連続防衛の金字塔。しかも5連続となるTKO勝ちで花を添えた。
 序盤から得意の左を上下に打ち分けた。何度かぐらつかせたが「狙いすぎて振りが大きくなっていた。おれのボクシングはこんなんじゃない」。反省して迎えた4回だ。踏み込んで放った左ストレートのダブルでペレスが崩れ落ち、レフェリーがカウントの途中で試合を止めた。「自然に出たパンチ。手応えはなかった。なかったからこそ倒れた」と笑った。
 14連続防衛の名王者ウィラポンを攻略して世界の頂点に立ったのは4年前。以後、危なげなく防衛を続けたが、4度目の防衛戦は見せ場の少ない判定勝ちで、場内からブーイングが起きる場面もあった。しかし王者になってから進化するのがこの男。前回のロチャ(米国)戦のように、あえて打たせてカウンターで仕留めるなど力でなく、技で倒すすごみは一段と増している。進化については「練習量。これだけは言える」。慢心も妥協もなく、強くなることだけに興味を抱く男ならではの言葉だ。12キロ前後の過酷な減量をいつも克服している。
 今後は13度防衛の日本記録を塗り替えるか、2階級制覇を目指すのか。どの道を選択しても、ファンの夢はただ膨らんでいくばかりだ。

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2009年12月18日のニュース