成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳2019年5月第2週・週間賞

[ 2019年5月17日 08:00 ]

<週間賞>
平成の 悪夢を皆で ぶち破る
 (兵庫県西宮市・牛嶋 昭憲)
<佳作>
四番が 椅子の貫禄 見せ付ける
(香川県宇多津町・中山 喜博)
虎の顔 近本・木浪 吠えつづけ
 (大阪府松原市・宮本 忠典)
名火消し ご褒美守屋 初勝利
  (大阪府高槻市・梅津 昭)
竜と柳 二つ重ねが 虎に枷
 (大阪府大阪市・後藤 憲之)

【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)
 大阪の街に明るい笑顔が増えた。

 宿敵菅野投手を4本塁打10得点でKOし、今季最多の18安打、13得点で巨人の心胆を寒くした令和の逆襲連勝のせいだと思う。快勝の波に乗って届いた多くの句の中から牛嶋昭憲さんの「ぶち破る」句が週間賞。

 10、11日の中日戦で大山選手は今季初の2適時打を含む4戦連続安打など、中山喜博さんが詠む4番の顔になってきた。「椅子の貫禄」がいいね。

 日々成長し続ける新人、キナチカコンビは宮本忠典さんが詠むように虎の顔になりつつある。

 15日の巨人戦の阪神は、先攻得点し逃げる逃げる。追いつかれかけたら、また逃げる。巨人の必死さもさすがだ。5回、福留選手の4号ソロもだが、その裏の守屋投手の熱投が梅津昭さんの詠む「名火消し」役が鍵だった。その後、追い打ちの一発攻勢で引き離す粘りはご立派。

 巨人への逆襲騒ぎの中、この前、中日に負け越したカードを戒めとして後藤憲之さんは詠んでいる。柳投手に12三振、5安打に抑えられた苦いものだ。勝ってカブトの緒を締めよ。
 シーズンの先は長い。

 ▽応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社報道部「タイガース川柳」係。メールの場合はyakyuu-o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を記入のこと。次回は26日必着。掲載は28日。 

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