成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳 2018年6月第5週・週間賞

[ 2018年6月26日 12:05 ]

<週間賞>

エースとは 何かを込める 晋太郎  (兵庫県西宮市 宮本 明彦)

 <佳作>

待っていた V撃美技の お立ち台  (岡山県岡山市 小野 弘之)

サヨナラに 岩貞笑顔 ええ人や   (京都府京丹後市 金森 恵里)

パの強さ よりセの弱さ 思い知る  (香川県宇多津町 中山 喜博)

テレビ消す 半分赤い 甲子園    (京都府京都市 池上 博)

  【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 交流戦を6勝11敗1分けで終了し、やっとセ・リーグのレギュラーシーズンが戻ってきた。

 6勝の中には心に残る試合が多かった。

 6月15日の楽天戦で1軍マウンドに帰ってきた藤浪投手が407日ぶりに勝利。6回1/3を4安打9奪三振無失点に抑え、宮本明彦さんに秀句を詠まさせた。雨中の108球は、エースとは何かを込めた立派なものだった。

 16日の楽天戦、岩貞対則本の息詰まる投手戦は肩がこった。原口、高山両選手の代打が的中したがその裏、藤川投手が一打同点のピンチを呼び、首もこった。岩貞投手の笑顔に、ええ人やと詠んだ金森恵里さんの心の中には、白星がつかなかったが笑っていると称賛も詠み込まれているんだな。

 7日のオリックス戦に三塁で今季初スタメン出場した鳥谷選手が4回裏、超美技のダブルプレーを成功させ、6回裏2死一塁では決勝タイムリーを打ち、お立ち台に。小野弘之さんのうれしい顔が見える。交流戦ではセのヤクルトだけが健闘したが、中山喜博さんは浮かぬ顔の句だ。

 22日からは甲子園で広島に3連敗。24日はせっかく5点を取り同点にしたのに…。池上博さんの「テレビ消す」は痛いほど分かる。早寝したか、W杯サッカーを見たのか知らないけど。

 ▽応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社報道部「タイガース川柳」係。メールの場合はyakyuu−o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を記入のこと。次回は7月1日必着。紙面掲載(大阪版)は3日。

 【お断り】当欄は6月の掲載が2回だったため月間賞は6、7月合併で発表します。

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