成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳 2017年 年間大賞

[ 2017年11月14日 05:30 ]

 <年間大賞>

鳥谷の 話題へ瞬時に 切り替える(和歌山市・田村好史)

 <優秀賞>

ルーキーの 閃光一発 梅雨明けだ(大阪府東大阪市・城 好孝)

中止にて マツダの巨人 応援す(京都府京丹後市・金森恵里)

 スポニチ選定「第13回タイガース川柳」の年間大賞選考会が13日、大阪市北区のスポニチ編集局で開かれた。

 今年はペナントレース2位でAクラス入りし、CSファーストステージに進出。若手長距離砲の台頭や金本監督の掲げた「挑む」の新スローガンがファンの心をかき立てたこともあり、昨年の4411には及ばなかったものの3950という多くの作品が集まった。

 大賞に選ばれた和歌山市の田村好史さんには賞金10万円が贈られる。

 【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 今年のタイガース川柳年間大賞は月間賞6句のうち選考委員3人の見解が、9〜10月の月間賞を獲得した田村さんの句で一致。また、優秀賞には6月の月間賞・城好孝さんと7月の月間賞・金森恵里さんの句を選んだ。

 開幕間もない頃に優勝の夢を見た。5月6日の広島戦で球団史上初となる9点差からのミラクル大逆転勝利。これで行ける!と思ったが最終結果は及ばず、やはり残念でならない。

 一方で誇らしいことも沢山あった。特に「ルーキーの 閃光一発 梅雨明けだ」という6月月間賞に輝いた句に表れたように、新人の大山や中谷ら若手長距離砲が成長し、それを詠んだ句が大いに盛り上げてくれた。

 そんな中、最も輝いたのはやはり鳥谷。三塁にコンバートされた守備だけでも大変な中、バッティングで完全復活。9月には広島との壮絶な戦いに3連敗した直後、聖地へ帰ってきたDeNA戦第1打席で球団生え抜きで2人目となる2000安打を達成。その見事な穿(うが)ちを表した田村さんの句も最も輝いていた。

 女性からの投句が増えてきたのはうれしいこと。チームの好不調に左右され、句の内容にも厳しい言葉が並ぶ時期もあったが、愛する阪神への応援句・激励句と考えているので、そこは選句の面では理解いただきたい。

 タイガースを応援する川柳はスポニチだけのユニーク企画。皆さんのその力をもらえれば、選手も私も頑張れます。投句のみなさん、来年もよろしくお願いいたします。

 田村さん、おめでとうございます。

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