成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

2017年9月第2週・週間賞

[ 2017年9月12日 11:00 ]

<週間賞>

鳥谷の 話題へ瞬時に 切り替える(和歌山市・田村好史)

<佳作>

クールでは 居られなくなる メモリアル(兵庫県西宮市・宮本明彦)

小野荒ぶ 快刀乱麻 袈裟切りし(大阪市・後藤 憲之) 

12回 とはいえ凄い 20K愛知県豊橋市・高橋洋充)

待ち受けた はやる心で サヨナラ打(名古屋市・幅 茂)

 【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 「運を持つ男がいる。さっきまで陽ざしがあったのに、試合開始と同時に雨が降りだした」

 2004年2月22日、安芸の阪神タイガースキャンプでスケッチブックにメモした拙文の続きは「新人鳥谷選手は、白軍杉山投手から雨量をふりとばすようにライトフェンス越えのホームランを打った。一瞬にして球場が明るくなった」とある。13年後の9月8日、その男は史上50人目、球団生え抜きで2人目となる2000安打を達成した。

 広島との壮絶な戦いに3連敗し、聖地へ帰ってきてのDeNA戦の第1打席だ。田村好史さんの見事な穿(うが)ちに週間賞を。

 お立ち台で鳥谷選手の笑顔が見えたのをスケッチした宮本明彦さんの句はうれしい。

 先発の小野投手が9日のDeNA戦で7回6安打1失点9奪三振の投球。後藤憲之さんは快刀乱麻と詠んで入選。この日、中継ぎ、抑えを含めた5投手で成し遂げた、球団史上最多の20奪三振を高橋洋充さんはおどろ句。

 10日は、代打伊藤隼選手のサヨナラ打で、DeNAとのこのカードは3連勝。早くから準備していた同選手のプロ入り初劇打を幅茂さんは、はやる心と見付けて入選。

 ▽応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社報道部「タイガース川柳」係。メールの場合はyakyuu−o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。郵便番号、住所、氏名、年齢を記入のこと。次回は10月1日必着。掲載は同3日。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る