球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

ローズ氏「レッズの殿堂」入りもファウルだらけ!?

[ 2016年7月3日 05:30 ]

 ピート・ローズ氏(75)が先週、殿堂入りを果たした。といっても、ローズ氏が選手、監督として活躍したレッズの殿堂だ。レッズはロブ・マンフレッド・コミッショナーの許可を得て、ローズ氏を招き、パドレス戦前に永久欠番となる「背番号14」の引退式と殿堂入りセレモニーを行った。ローズ氏は大感激、レッズも80年代の「ビッグ・レッド・マシン」の主役をようやく殿堂に迎え、ホッとした。「正常」なら現役引退した30年前にやるべき儀式だった。

 ところが、やはり、というべきかベテラン記者たちからコミッショナーは、「レッズの要請を拒否すべきだった」との声が上がった。「大リーグ機構(MLB)が野球賭博で永久追放とし、殿堂入り資格を失っている人物を球団独自の殿堂とはいえ顕彰するのを認めるとは」と言うのだ。永久追放処分後のフェイ・ビンセント、バド・セリグの2人のコミッショナーはローズ氏の復権嘆願を玄関払いした。強い姿勢にレッズは何も言わなかった。ところがマンフレッド・コミッショナーは、昨年のオールスター戦の時に舞台裏でローズ氏と会っていた。レッズはその腰の据わらぬ対応を見て…というのである。「コミッショナーへの反対勢力7球団の一員がレッズ。そこでコミッショナーは懐柔策でレッズの希望を認めた」と球界内幕事情の解説もある。

 ローズ氏は、イチローの日米通算安打記録に関する談話で日本球界への敬意を欠き評判を落とした。共和党大統領候補トランプ氏がツイッターに「アメリカを再び偉大な国にしてくれ。ピート・ローズ」とサインしたボールの写真をアップし、ローズ氏の弁護士が「彼はこのボールに無関係」と否定する騒ぎもあった。ローズ氏の周囲、ファウルの話ばかり。 (野次馬)

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