球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

感染増え続けると…MLBも日程変更危機

[ 2020年3月8日 08:30 ]

 新型コロナウイルスは拡散するばかり。レギュラーシーズン開幕は26日(日本時間27日)。大リーグ機構(MLB)は“見えない敵”にどう対応するのか。スポーツ専門局ESPNは「対応策は見えない」とし、入手した全球団へのガイドライン・メモを報じた。

 「サインする選手は、ボールやペンをファンから受け取らずMLBが支給する練習ボールにしてファンとの握手は避ける/球団は本拠地の保健当局との間に連絡用の専用ラインを設ける/フロントは本拠地の感染症対策の専門家と常時話し合えるよう準備/球団の医療担当は全選手に19~20年型インフルエンザのワクチンを接種する」の常識的4項目。そして全米の感染症対応を指揮する疾病対策センター(CDC)の指示に従って「すぐ動けるよう心構えを…」と求めている。

 天災での日程変更は17年の王者アストロズが超大型ハリケーンでホーム球場が水没し、遠征で空いたレイズの球場を借りて試合したが、今度は全米規模の問題。前代未聞の異常事態にMLB独自の動きは限られる。レイズの崔志万(チェジマン)一塁手、カージナルスの金広鉉(キムグアンヒョン)投手ら韓国人大リーガーは、「差別はない。皆が韓国の状況を心配してくれる」と言う。だが、1月30日からフロリダでキャンプを続けた韓国・KIAは今月6日の帰国を14日に延期した。韓国出発時11人だった感染者が現在6000人超。警戒した韓国野球連盟が全球団からオープン戦10試合をカットしたためだ。「仕上げの試合が消え、計画が狂った」と今季就任したマット・ウィリアムズ監督(前ナショナルズ監督)。

 現在、米国の感染者は148人、感染者が増え続けるとMLBも開幕、シーズン日程の大変更の危機に直面しそうだ。 (野次馬)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る