球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

MLBどう出る?ハーパーの“トラウト勧誘発言”

[ 2019年3月17日 05:30 ]

トラウト勧誘発言が問題視されているブライス・ハーパー
Photo By スポニチ

 フィリーズと13年総額3億3000万ドル(約369億6000万円)の大型契約を結んだハーパーが、ラジオ局のインタビューで問題発言をした。20年オフにFA資格を得るエンゼルスの主砲トラウトに触れ「彼がフィリーズに来るよう説得する。これは本気だ」。

 大リーグ規則が定める、球団と契約あるいは保留されている選手を勧誘する言動(タンパリング)を禁止する条項違反だ。ハーパーは19歳のナショナルズ新人時代、マーリンズのスタントン(現ヤンキース)を誘うツイートをして球団から注意された。2度目の違反に大リーグ機構(MLB)はどう出るか。

 MLBは球団を通じて注意したようだが、ハーパーは「球団から話があった。MLBからは何もない」とケロリとしている。
 

 実はタンパリングで選手がMLBから処分された例は一件もないらしい。入団交渉に関わらないためなのだろうか。
 

 一方、フロント処分で有名なのは、77年にブレーブスのオーナー、テッド・ターナー氏(CNNテレビ創業者)がFA前選手に声を掛け、罰金1万ドル(当時約240万円)。79年パドレスのオーナー、レイ・クロック氏(マクドナルド創業者)も他球団選手を誘い、罰金10万ドル(当時約2400万円)。クロック氏は「野球よりハンバーガー業界のほうが将来性がある」との名ゼリフを残した。

 直近では16年、レッドソックスから引退したデービッド・オルティス氏が「俺の後任DHはエンカーナシオン(現マリナーズ)だ。絶対獲得を」と言い、引退後MLBから「発言は規則違反」との手紙を受け取った。ハーパーにも後日手紙が届くかもしれない。 (野次馬)

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