球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

昨年同様“FAの冬” 若きスーパースター2人未契約が原因

[ 2019年1月20日 05:30 ]

 FA契約はスローペース。市場を引っ張る目玉の2人のスーパースターが未契約のせいもある。

 外野手ハーパー(26=ナショナルズからFA)は15年にナ・リーグMVPになると、史上初の4億ドル(約436億円)契約、と騒がれ、メディアはFA市場に登場する今年を待っていた。ところが、過激プレーによる2シーズン連続の故障。昨季は34本塁打、100打点と復活したが、4億ドルは無理な話。スコット・ボラス代理人は沈黙し、連日金持ち球団の名が飛び交う推定報道だけ。新情報は、「ナ軍と再契約」説ぐらいだ。

 現時点の話題の主役は遊撃手マチャド(26=ドジャースからFA)。ド軍がプレーオフ用に8月に獲得、ご用済みでFAに。2球団の合算成績は打率・297、37本塁打、107打点、まさに売り時、3億ドル(約327億円)がメディアの予想だ。しかし愚かな言動で値を下げた。地区優勝決定戦で二塁に2度の危険走塁、一塁手の足を踏みつけた。気のない送球で凡ゴロを内野安打にし「俺はハッスルプレー型の選手ではない」と放言した。ダン・ロサーノ代理人のマチャドを伴ったヤンキース、フィリーズの本拠地巡りは汚名返上を兼ねた売り込み旅行だろう。ところが16日、USAトゥデー紙とスポーツ専門局ESPNの著名記者が「ホワイトソックスが7年1億7500万ドル(約190億7500万円)提示」と伝えた。予想から大幅ダウンだ。

 ロサーノ代理人は激怒した。「事実無根の誤報。記者の情報源は、交渉に影響を与えるために情報操作をしたのでは」。代理人が大手メディアの記事に爆発する異例の展開。情報源はホ軍関係者しか考えられない。若いスーパーFA2人の苦戦、昨年に続く“FAの冬”なのか? (野次馬)

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