球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

カージナルス“チームの和”で復権

[ 2018年9月16日 05:30 ]

 カージナルスはナ・リーグ中地区の古豪だ。プレーオフ常連のイメージがある。だから球宴前の7月14日に首位カブスに7・5ゲームを離された47勝46敗の時点でマイク・マシーニー監督を解任したのに球界は驚いた。2年連続プレーオフを逃したが「4年連続出場実績がある。それを評価し、今季20年まで契約を延長したばかりではないか」。

 しかし、カ軍の監督評価は厳しい。今季の選手全体の成績低下は采配ミスが原因。コーチと選手、ベテラン選手と若手選手間のトラブル処理に無策。データ活用でも継投評価は30球団中最下位、シフトの運用は23位。カ軍は球界でいち早くデータ分析部門をつくった球団だ。そしてマイナーでの徹底したチームプレー教育を誇る。このチームの柱の部門で落第と結論づけた。

 代理監督はマイク・シルト・ベンチコーチ(50)。現役監督でただ一人、大リーグはもちろんマイナーでも選手経験がない。スカウト出身で、傘下のマイナー全チームの監督を務めたカ軍生え抜きだ。7月14日に監督となり26勝12敗と勝ち進み、カブスとのゲーム差を4・5にした8月28日、球団は「代理」の肩書を外し、20年までの監督契約を結びなおした。今、カ軍は首位カブスと5・5ゲーム差の3位、ワイルドカード争いはドジャースに並び2位。カージナルスがカージナルスに戻った。

 躍進の秘けつは「毎試合前、監督、コーチ、選手の全員参加の話し合いを続けたこと。相手チームのこと、データの生かし方などの野球の話だけでなく雑談もある。それが互いの理解を深めチームが一つになった」とシルト監督。対話で生まれたチームの和。ア・リーグ西地区マリナーズが選手間の口論騒動でプレーオフ争いから脱落したのと好対照と話題になっている。 (野次馬)

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