球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

マリナーズ躍進の鍵“トレード屋”ディポトGM

[ 2018年6月17日 05:30 ]

 ロビンソン・カノが薬物規定違反で80試合出場停止になった5月15日、マリナーズは首位アストロズから1・5、2位エンゼルスから0・5ゲーム差の地区3位だった。ところがその後29試合で21勝8敗の快進撃、ア軍との首位争いである。5月以降の首位争いは03年8月以来のこと。注目されたのが“トレード屋”ジェリー・ディポトGM(50)だ。

 15年9月にエンゼルスから移ってきた。エ軍でデータ重視の野球を進めてマイク・ソーシア監督と対立。7月に辞任すると9月に「待っていた」とばかりマ軍が招き、チーム改造を任せたのだ。先発ローテーションのゴンザレスと元西武・ルブランの両左腕はトレードで獲得。遊撃、二塁、一塁に、外野の3人もトレードで整えた。

 球界ではフロントも実績による獲得競争の対象になる。インディアンスなど3球団で8年間投手としてプレーしたディポト氏は27勝24敗で引退した。レッドソックス・スカウトをスタートにロッキーズ・スカウト部長、ダイヤモンドバックスGM補佐、そしてエンゼルスGMとフロントの階段を上がった。「資金に余裕のある球団なら若手を育てられるが、できない球団はトレードで勝負」という。

 昨年末には若手3選手に加え海外選手契約金枠をマーリンズに譲り、首位打者、盗塁王3回のディー・ゴードン二塁手を獲った。当初中堅を守らせたが、今は本来の二塁へ。「8月にカノが戻るが、もう二塁は守らない」とディポトGM。守備位置が重なると悪評のトレードが正解となった。  (野次馬)

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