下柳剛のシモネタ発見

塩沼阿闍梨の言葉にドキッ「売られたけんかは絶対に…」

[ 2015年10月23日 05:30 ]

 みなさん、ご機嫌いかがですかな? どうも~、下柳です。いよいよソフトバンクとヤクルトの日本シリーズも始まりましたな~。今季のプロ野球も、いよいよクライマックスを迎えようとしていますね。

 その一方で、残りの10球団は来季へ向けたスタートを切り始めております。中でも注目は阪神。金本新監督のもと、コーチ陣も大幅に入れ替わってね。就任会見でも言っていたように1点にとことんこだわる野球を見せてくれると思う。スポニチアネックス読者のみなさんも、カネには豪快なイメージを持っているやろうけど、野球は緻密だと思う。どんな戦いを見せてくれるのか、今からすごく楽しみだよね。

 さて、今週も先週に続いて親交がある慈眼寺・塩沼亮潤阿闍梨について書かせてもらおうと思う。塩沼さんは「大峯千日回峰行」という、それは厳しい修行を経験されている方で、まさに命がけ行だったと聞かせてもらったことがある。塩沼さんいわく「途中で行を断念したら、その場で自害せよ」という厳しい掟があるほどで、その内容も想像を絶するものなんや。本当に…。

 例えば、1日で48キロ、高低差の激しい山道を千日間も歩き通す。しかも、睡眠時間はたった4時間半。なぜなら、それ以上寝てしまうと、踏破できないほどのハードな道のりになっている。おそらく、世界中のどこを見渡しても、これ以上過酷な修行はないんだと思う。それでも塩沼さんは、こんな風に振り返るんや。

 塩沼 「行の最中、私は決して“きょうは行きたくない”とか“もしかしたら途中でリタイアするのでは”あるいは“もし、できなかったらどうしよう”などというマイナスな思いを持ったことはありませんでした。人から見れば苦しみの極みのような行であったかもしれないけれど、“苦しい”という思いが頭によぎったことは、ただの一度もなかった。なぜなら、誰か他人にやらされたのではなく、自分で好きでやったものだから。好きでやったことを苦しいと思うわけはない。ですから、身体に受ける苦痛はあったとしても、それを精神的な苦痛だととらえることはなかったのです」

 よくよく内容を聞いてみると、途中、熊との遭遇、落雷、もちろん病気になることだってある。それこそ命を脅かされたこともあったみたいだし、9日間も食わず、飲まず、寝ず、横にさえならないという「四無行」を乗り越えることは、一般人なら絶対に不可能と考えて良い。

 オレも塩沼さんに教えてもらって初めて知ったけど、「千日回峰行」は比叡山の相応和尚(そうおうかしょう)という方が始められたらしい。始まりは野山を散策して、花を摘んで、山のほうぼうにあるお堂にお供えしていく、ということだったらしい。

 「オレはこれだけ凄いことをしているんだ」という気持ちでおこなうと、それは行にならない。自我、欲望というものをすべて裁ち切り、真理に近づこうとするのが本当の行。「これだけ辛いことをしたからオレは偉いんだ」となってしまうと、ダメなんだろうね。

 さて、最後に。先週も書いたけど普段は本当に冗談ばかり言う気さくな人…。でも、ある時、塩沼さんの言葉にドキッとしたことがあった。「シモさん、けんかは売っちゃいけないけど、売られたけんかは絶対に負けたらダメだよ」って。思わず「阿闍梨さんから、そういう言葉が出るとは思いもよりませんでした」と返しちゃったよ。では、みなさん、また来週、お会いしましょう。

 

 

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